COLUMNコラム
ランチのシステムが変わりました
春が来たー!
未だ寒い日が続いていますが、春は確実に来ています。
10代、20代の時って、季節の移り変わりに対してもっと鈍感でした。
着たい服の為には寒いのを我慢したり、真夏の暑い日でも素麺なんか晩飯になるかーいと思っていましたし(それは今でも思っていますが)。
しかし、20年もコックをやっていると、まあまあ敏感になります。
まず、毎日パンを焼いていると、湿度、温度ともに顕著に生地に現れます。特に湿度ですね。
季節の移り変わりごとに、数日パンが上手い事焼けない日がありました。
ココ2-3年は完全にコツをつかみ、大体どんなコンディションでもなんとか良い結果に持っていけています。
あと、同じ生産者から食材を買い続けるのも、季節の移り変わりを敏感に感じる訓練になりました。
先ず野菜。
冬の青菜系、キャベツ等秋くらいから使い出して急に味が変わる時があります。本格的に寒くなった時です。
思いっきり冷気に触れることで、野菜が自ら凍らないように糖度を上げます。
それと同時に、ゆで時間、加熱時間がぐっと短くなります。
これは、日本の野菜、イタリアの野菜という問題でなく環境の問題です。
イタリアでもちょっと時期が外れてるのは、全然火が入りません。
また、イタリア野菜は日本の野菜より力強く、野性的で硬いからガンガン茹でなダメというのも間違いです。
小松菜を例に例えると、茎が太いのと細いの、太い方が茹でるのに時間が掛りそうですが、実は逆で細い方が繊維質で時間が掛ります。
早く火が入るから良いという訳では無いですが、ゆで時間が短いという事は加熱で壊れるビタミンの量も、水溶性ビタミンの流出も最小に抑えれれますし、味的にも苦みと甘みと香りのバランスもTHE小松菜って感じです。
魚介類も顕著に季節を教えてくれます。特に冬から春への移り変わりは、市場も急に楽しくなります。
魚は、冬に子を持つもの以外、冬に脂が乗るものが多いです。しかし、海が時化てる事が多いのと、日本海側は蟹ばっかり取りに行くようになって、案外兵庫県の魚の選択肢は減っちゃいます。
余談ですが、このイカナゴの時期もイカナゴ漁が盛んになる分、漁師の数は一緒なので他の魚はちょっと減ります。
あと、タコ。ジラソーレは年間800匹以上のタコを使います。1000を超える年もあるかも知れません。
このペースで10年間、淡路、明石産のタコを使い続けて、タコの生命サイクルを完全に掴みました。
自慢じゃないですが、生の状態で柔らかくなるタコ、あんまりならないタコ、最高に旨い奴が分かるようになりました。
残念な事に、生きてる段階では見抜けにくい!〆た後100%分かります。
仕入れの段階で100%の選別はできませんが、タコごとの個体の状態を把握できるので料理法を変えます。
そんな工夫の中、基本的に真冬はあまりタコはよろしくありません。
タコには脂が乗りません。
どんな良いタコを茹でても、表面に脂は浮きません。
でも、タコにも旬があります。
ジラソーレには、何らかのタコ料理があります。
タコが抜群の時は、茹でたてをブツ切りにしてレモンとオリーヴオイルで召し上がって頂きます。
初めて召し上がる方は、ほぼ100%、なんじゃこりゃーと松田勇作並みのリアクションをして下さいます。
とにかくタコは寒いの苦手みたいですね。活性が落ちると言いますか。
昔、大寒波で瀬戸内のタコは一回絶滅しかけたらしいです。
アフリカからタコを大量に輸入して、危機を乗り越えたとか。食用じゃないですよ。放流したんです。
結構こんな話あります。
ヨーロッパのブドウの木の下半身はアメリカのブドウの木が殆どとか、世界中の牡蠣かアサリか忘れましたが元の稚貝は日本産でそっから増えたとか。
何度か色んな危機を世界規模で知恵を振り絞って解決してきています。
原発問題も世界規模でまさに今、話し合うべきなんじゃないでしょうか。
この夏までに、原発が1基でも再開すると又原発頼りになるでしょうね。
綺麗に脱線しました。
とにかくジラソーレ流 春の定義
アサリなどの2枚貝の実が充実し出し、タコが良くなりかけると寒さのピークは終わる。
イカナゴが始まると春。
アスパラは真っ盛り。
そら豆は初夏。
僕の人生には春は来たのだろうか?
豚祭りの真実 NO,2 R15(多少ショッキングな内容が含まれております。自己責任でご覧下さい)
今回もちょっときわどい写真が多いですが、ホルモン系嫌いな方はさっと流して下さい。
イタリアに住んでいる時、色んな国の若者とルームシェアしました。
休みの日に彼らに食事を振舞う事も多かったのですが、まーお国柄と申しますか、国それぞれで好きな物、嫌いな物分かれます。
1番無難なのはトマトのパスタ。これを食べれない国は、見た事ないです。
しかし、意外に魚介類は殆どの国の人はなんか食べれないですね。
海の無い国の人とか、あってもすごい内陸とか、びっくりしますよ。アサリのスパゲッティして、半泣きになった女の子もいました。
アサリが食べれる訳ない(食べ物のはずがない)と部屋に帰って行きました。なんか悪いとこした気分。
石ころにでも見えるのでしょうか?
海老系はもっとダメ。むき身ならまだしも原型は、見るのも無理。モンスターやと叫んでました。
そう思うと、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガルあたりは日本に料理が浸透するはずです。これらの国の方は基本的に魚介大丈夫ですから。
意外なのがドイツ人。先進国だから結構なんでも食べてると思ってたら、魚介ダメな方結構いました。
逆にとあるドイツ人の男の子の家に夕食に招待され、10人位で押し掛けた事がありますが、寸胴山もりのジャガイモのピュレと、一人頭4-5枚のレバーステーキ。以上。
僕はあほみたいに食べましたが、2人くらい全く手を付けず、7割位の人は1切れくらい。ノルマ達成したのは僕と、作った本人ともう一人位。
作った人は傷ついてました。
分かるよ、、、その気持ち。
はっきり言って味は無茶苦茶美味しかったです。
僕の人生でレバー料理で1番かも知れません。
と、こんな感じで蓼食う虫も好き好き。
どうしようもありません。
僕は料理人としてこれらの食材にも全力で取り組みたいと思います。
お好きな方は是非。
豚祭りの真実 R18(ショッキングな内容が含まれております。自己責任でご覧下さい)
蓼食う虫も好き好き。
fatti cazzi tuoi.
まあ、なんとなく同じ意味の言葉ですかね。
好みは人それぞれ。放って置きなさいってとこですか。
睡眠
食事
異性
人間の3大欲求の内、睡眠の好みは、96%くらいの方が同じ嗜好をお持ちではないでしょうか?
細かくいうと、コタツ派とか、片足のつま先だけ布団からチョロっと出すとか、
お気に入りの枕の角を吸いながら寝るとか、
案外聞いてみると皆さん、意外な癖はお持ちですが、へーそうなんや位で済みます。
フランスベッドより針のムシロ、西川の布団よりブルーシートというのは聞きません。
しかし、食と異性(時に同性)に関しての嗜好は時にとてつもなく議論になります。
信じられない!そんなん食べんの?
ええーこの方があの人と???
fatti cazzi tuoi.
蓼食う虫も好き好き。
話を食に絞りましょう。今回は少々お下劣になっても良いように防衛線を引いてみましたが、
ちょっとビビってきました。
呑みながら書くのは控えます。
ジビエは好きな方、苦手な方きっぱり分かれます。
しかしそれ以上に分かれるのが内臓系でしょう。
ホルモン系好きな方って焼肉屋いってもホルモン系ばっかりたべはるし、苦手な方は良く食べて牛タンくらいでしょ?
また、全内臓、脳ミソ込でなんでもOKなハンニバルな方から、
部分的にOK, 部分的にNGって方も多いですね。
何を隠そう僕もロニョン(腎臓)だけはダメです。
昔は食べれていました。
ある日、ある店で食べたロニョンがトラウマになり今は触るのも嫌です。
あと、肝刺しも好きではありません。
何言うてけつかんどんねん、お前なんかコックやめーと罵声が飛んでくるかも知れませんが、生は無理です。
ホルモンが大阪弁のほるもん(捨てるもの)から来ているかは定かではありませんが、いずれにせよ正肉よりは市場価値は低いです。
しかしながら、内臓類は適切な処理と調理をすると、においが香りに変わり
完璧に調理すると恍惚とする味へと変身します。
それでは快楽の画像をお楽しみ下さい。
今年は更に魚介と向き合います。
テ個人的に好きな料理です。マグロのグリル。ホホ肉が入るとサイコーです。マグロのホホ肉食べた事あります?