COLUMNコラム
ジラソーレの3つの進化
こんばんは!
ソムリエ湯浅です☺
今日は、お伝えしたい事が3つございます。
まずひとつ目は、
私がジラソーレに勤務してから、7カ月と少しが経ちました。
この7カ月の間に、
シェフや木原さんと相談しながら、ワインリストのワインを少~しづつ増やしてきました。
ジラソーレのワインリストのカバーは、ヒマワリの絵のラベルが貼られているワインボトルです♪
私が勤める以前からのジラソーレの歴史を感じます。
ジラソーレの従来のラインナップに加え、品数としては決して多くはなかった
5000円台、6000円台のボトルワインの種類が、かなり充実しました!
アラカルトのナポリの郷土料理とも楽しんでいただけるワインのご提案など、
更に楽しんでいただけるワインリストになり、ムフフとなっております♪
食後酒のリストも新たに出来上がっております。
この画像は、自家製リモンチェッロ。
この季節はテラスでくいっと飲むのも、気持ちよさそうです。
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二つ目のお話は、ネット予約の件です。
フェイスブックの“オステリア・オ・ジラソーレ”のページの、
’’予約する’’ボタンからご予約が可能になりました!
いずれホームページからも、24時間WEB予約が可能となる予定です!
もうしばらくお待ちくださいね!
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最後、三つ目のお話です。
フェイスブックぺージで一足先にアップしておりましたが、
イタリアで初めてクラフトビールを造ったイタリア地ビールのパイオニア
ビッラ バラデン社のビールが入荷しました。
ビール名は、イザック。
裏面を見ると、麦芽やホップ等表記があり、最後の方に
オレンジピール、コリアンダーと書いてあります。
どんな味わいかは、、お店でお楽しみください!
このビールは注ぐときにソォーっと上下を逆さまにして、優し~く混ぜてから
わざとグラスには泡立てて注ぎ、泡で蓋をし、香りも味わいもお楽しみいただくクラフトビールです。
これからの暑い季節に、今までのジラソーレのスパークリングワインやビールに加えて、
こちらのビールも是非お試し下さいませ。
ドルチェのコースも変わります!
皆様こんにちは~
パティシエ藤本です!
外にいても家の中にいても蒸し暑いですね~
イタリアにいたときは、休みの日によく近所の浜辺で一人でボケ~っと2時間位過ごしたりしていました。
日本でもそんな時間を持ちたいのですが、蒸し暑さで30分もいられませんね
という事で今回のテーマはさっぱり
お付きだしは前回好評だったゴルゴンゾーラのスフェラ
甘いものが好きだと言っても甘い物“だけ”ってお料理ほど食べられないと思うんです
なんでコースの入り口はこんな感じで甘くない。だけど次のデザートに繋がりやすいチーズを使った一品を。
最初のお皿は赤ワインビネガーを使ったグラニータ。シャリシャリの部分とガリガリの部分を一緒に食べて頂きます
出来立てのようなゆるめのバニラジェラートと自然にからまってクリーミーさっぱりな感じに
伝統菓子は今回はズッペッタを。
長年ジラソーレで愛されているお菓子です。
一見ミルフィーユのようなんですが、カスタードクリームともう一つ間に一層、ラム酒の香りのシロップを滴り落ちるくらいに染み込ませたスポンジをはさんでいます。
この部分がズッペッタの何より重要な部分なのです!ズッペッタ。スープを意味する名前の通りシロップをびちゃびちゃになるまで何度も何度も刷毛でアンビべします。
ここをケチると味もはっきりしないし、やけにスポンジのもそもそが残り、非常に口触りの悪いお菓子になります。
パイもしっかり目に焼きます。あ、もちろんですが100%自家製折パイです
お店来られた際もしご興味あれば、軽く厨房の中覗いてください
ジラソーレの厨房、無駄に、無駄に?高級厨房設備が揃ってます。
フツウのレストランでこんなの中々ないんですけどね、ずっといると当たり前になり忘れてしまいがちです。
今日はプチ大掃除しよーっと。
ちょっと話が逸れましたが、パイ生地は手折りではなくマシーンで伸ばしています。
マシーンで伸ばすことにより、よりバターと生地の層が均一になる。手で伸ばすよりもかなり早く伸ばすことが出来るので真夏でもバターが溶けだして層がぐちゃぐちゃになる事もなく、まあなんていうか早い話、うちのパイ生地機械で伸ばしてるからより繊細でサクサクに焼きあがるんやでーって話なんです
もう一点ミルフィーユと決定的に違う点は、作ったその日はまだ完成ではない。
という点です。
パイ焼いて、クリーム塗ってシロップひたひたのスポンジ重ねて、、、一晩冷蔵庫で休ませます。
こうすることによって、クリームに面したパイの部分は少し甘く柔らかくなります。クリームとラム酒風味のスポンジは上手くなじんでラム酒の香りがマイルドになります。3つの要素が上手い具合に一体化するんです。
お店のショーケースには仕込んで2日から3日目のものが並んでいます。
でも私の個人的な好みは4日目の完全にパイ生地がクリームの水分吸って柔らか~くなってるくらいが好きです。笑
なんか良く出来たクリームパンみたいな懐かしさを感じる味です。
ちなみにナポリで食べた感想は、、、食べたことないです。
あんまり美味しそうに見えなかったからっていうのが正直な理由です。これは食べんでも自分で作る方が美味しいってわかるわ~。な感じです。ナポリに行かれてズッペタ見た事ある方は分かって頂けると思います
さて、メインのデザートです。
レモンを使いました。ジラソーレドルチェマニアの方々、すみません。あっちのレモンの方ではないんです。
イタリアにいるころ毎日通る道、通る道にレモンの木がありました。
イタリアで住んでた家の前にもレモンがなってたのでサラダするときはそのレモンをビネガー代わりに、肉焼いた時もレモンかけて食べるし、レモンのパスタも良く食べたし。
ナポリの人ってレモン買ったことあるんかなあってずっと思ってたくらいです。
ジラソーレはもうレモンのデザート、イコール、デリツィアアルリモーネでですが、あえて今レモンのデザートを生み出すとしたらどんな感じかなあと思って出来たのがこの一品です。
檸檬のバリエーション
全てのパーツにレモンが使われています。
レモンのムースにレモンのジュレ、レモンのクリームは下に薄く敷いて、レモンのシロップを染み込ましたババとレモンオイルをかけたヨーグルトのジェラート。まだまだパーツはいっぱいあるのですが書きません。
レモンの使用量でいうと半端ないですが、柔らかい、イタリアの酸っぱいだけじゃない、香り豊かなレモンを表現しました。
知ってました?実はレモンって主に冬に実るんですって。
なので今の時期、美味しいレモンが手に入りずらいんです
次にやりたいデザート(毎年やってるアレ)準備出来次第始まります。このレモンのデザートは期間が短いのでご興味ある方はお早めに!!
ディナーメニューのマイナーチェンジしました!
大好きな春はもう背中も見えません。
どっぷり梅雨です。
今も昔も梅雨は大嫌いですが、案外梅雨こそ日本独自の季節というか四季プラス梅雨で五季だと思うようになりました。
梅の時期の雨と名付けた昔の日本人のセンスが好きです。
だいたい月一回メニューを変えます。
今回はメニューを変えて1ヶ月経ってませんが、あまりに気候が変わり僕の味覚も嗜好も変わりましたので料理も変えます。
食材もアサリ、ハマグリが終わってきました。
梅雨が明けたら明石のムール貝始めますが、もう少し待ちましょう。
その間アワビで前菜します。
カツオ、穴子は良いですね。続行します。
針イカもサイズが小さいものが中心になりました。
ならさっとグリルにします。
てな訳で、
ケンケンカツオのタルパッチョ スパイス胡瓜とトンナート添え
はい、出ましたタルパッチョ。
カツオのカルパッチョにカツオのタルタルを乗せて一緒に召し上がって頂くと、ひと口でカツオ1/4匹食べたくらいの情報が口の中に溢れます。
しかもソースもカツオのオイル漬けから作るトンナートソース。
カツオをカツオで食す訳です。
良いカツオを使えば使うほど、口の中はカツオの良い情報で溢れ、飲み込む頃には生まれ変わったらカツオになってみたい…と思うかも知れません。
僕は最近マグロよりカツオの方が好きです。
穴子のフリットはもう少し続けます。(前回のコラム読んでくださいね)
そら豆の部分がオクラになります。
毎回コースに必ずスープ的な料理を組み込みます。
素材の固体としての美味しさは(最後の美味しさは咀嚼によって引き出されると定義してます)、生なり焼くなり揚げるなり蒸すなりしますが、液体を介した美味しさ、出汁の美味しさも大好きです。
コンソメ的なスープの時もありますしイタリアらしい具沢山なズッパな時もあります。
今回はアワビ料理をスープ仕立てで。
アワビのアッラギョッタ 椎茸とカリアータと海苔のズッパ仕立て
アッラギョッタはイタリア ウンブリア州の有名な鳩料理です。
暖炉で鳩を焼き、その滴る焼き汁を受け皿に溜めてそこに鳩のレバーを溶き混ぜソースにします。
これはその料理のアワビバージョン。
当然アワビは最近導入した薪の熾火で焼きます。
このメラメラしてるのずーっと見とけます。
はい、僕ら火遊びしてお金いただいてます笑
アワビを焼きながら鮑の肝で作ったソースを厚塗りしていきます。
このアワビを、椎茸とカリアータ(自家製チーズを作る時に最初に凝乳酵素が効いて、牛乳が固まったばかりの物。ミルキーなお豆腐みたい)のスープに、明石の海苔のソースをたっぷりかけて合わせます。
最後の前菜は噂の神経〆針イカをサッとグリルしサラダ仕立てにしてます。
非常にシンプルですが、驚異的な火入れだと自負してます。
鉄板が融解するんちゃうかと心配になるくらい焼き込んだグリルパンで、瞬時に焼きます。
瞬時に焼きますが、焼きたい面、焼きたくない面、ちっとだけ良く焼きたい部位やその逆もありますので、左手の指でツンツン触りながら右手は超高速でひっくり返します。
その手先の動きはリストのラ カンパネッラを弾くピアニストの指並みの運動量です。イカ焼いてる間はスタッフに呼ばれても返事しません。息止めてますから笑
そしてパスタ料理では夏のスペシャリテのこちら
鮎とピスタッチオのスパゲッティ
イタリア修行から戻り、ジラソーレをオープンした頃は鮎とか鱧とか全否定してました。17年も前の事です笑。
イタリア料理店が使うべき食材じゃ無いというか、言葉を選ばずに発言すると邪道だと思っていました。
勿論使った事ないのに全否定した訳でなく、それなりに色々試してみました。
あまりにも日本的なイメージの食材である事は別にして、オリーブオイルとの相性がイマイチ。
特に生のオリーブオイルを仕上げに掛けるのはご法度だと思ってます。
日本にはオリーブオイル信仰が根付いてますので(その恩恵にも預かっていますが笑)、オリーブオイルは万能だと思われがちですが、僕は常に疑って掛かります。
個性、風味が強い。そしてある意味使うと何となく美味しくなる。
…つまりは万能なのか。
でもポン酢みたいになって欲しくないんです。
ポン酢は美味しすぎる、悪魔の調味料です笑
話が逸れましたが、オリーブオイルは時々食材の繊細な風味を消してしまいます。
だから若い頃はオリーブオイルに合わない食材を避けて来ましたが、流石に良いおっさんになって肩の力が抜けてくると、オリーブオイルに執着しなくなります。
自由を手に入れる方法。
1、手に入れたい自由と同じ比重か、それよりちょっとたくさんの責任をもつ。
2、執着するのを止める。
人生上手い事出来てます。
若いうちに2、の方法で自由を手に入れると、自由である事以外殆ど何も手に入りません。
30代一杯、40半ばまでは1、の方法で有限の自由を勝ち取るのが面白い。
最近時々思います。
もっと美味しい物を作るには、まだ表現しきれていない僕の頭の中にあるモヤモヤした“美味しさ”をカタチにするには、イタリア料理から自由にならないといけないかも知れない。
そしてその想いは年々強くなるのでなく、年々明確になっています。
イタリア料理から自由になるのが目的ではないんです。
より美味しい、もう少し具体的に言うとよりクリアで素材の純度が高い料理がしたいと強く思います。
イタリア料理はそもそも素材の味をクリアに引き出し、調理する事で素材の純度を高める事に長けている料理だと思います。
ですので、まずはその方法論の中で徹底的に純度を上げて行く努力をします。
そこに限界なんか無いのでしょうが、同時にオリーブオイルがその素材の邪魔をしてると感じた時、オリーブオイルを使わない自由を手に入れたイタリア料理の料理人だけが次世代に続く、地に足がついた新しいイタリア料理を開拓出来ると信じています。
偉そうな事を長々と書きましたが、この鮎のパスタにはオリーブオイル使ってます!笑
リスペクトしつつ執着しなくなると、より表現がダイナミックになります、というとカッコつけすぎかな?
そしてメインの新作!!!
夏鹿の炭&薪焼き 松の実とアンチョビのソース
日頃から兵庫県ラヴをアピールしてる割には、瀬戸内側でチョロチョロしてる自分に喝を入れ、今年から山側にも進出してます。
ナポリも海のイメージが強いですが、アヴェッリーノやベネベントといった山間の地域もあり、山里の料理も豊富ですからね。
しかも兵庫県は北に突き抜けると日本海もある!
今年は兵庫県縦断しまくります。
そんな中、偶然但馬の本州鹿専門の若い猟師と出会い、早速鹿肉を送っていただきました。
うん、丁度良い。
全てが丁度良い。
鮮度が抜群で血抜きも完璧。
なんの欠点も不安もない食材。素晴らしい。
こんな素材には凄く大胆になれます。
骨と筋で出汁を取ると、その素材の個性が一番よく分かります。
この鹿の場合、香りの特徴はナッティ。
そこからソースの仕上げや付け合わせのイメージを固めます。
今回は松の実とアンチョビで仕上げます!
そして最近ハマりまくってる薪と非常に相性が良い。
熾火の強火の超遠火で骨側から40分くらい温めるように焼き、仕上げは新しい薪をくべ、少し炎と煙に当てます。
マジで艶めかしいですよ。
ジビエなので絶対毎日あるか分かりませんが、メニューで見かけたら是非。
ところでこの薪と備長炭を組み合わせた熱源は、本当に楽しい。
備長炭は17年間向き合って来て大好きですし、得意だと思ってましたが、ここに薪を混ぜる事によって非常に表現の幅が広がりました。
最近気に入って使ってる丹波の赤鶏
デカイでしょ笑
カンティーナのアラカルトでもお出ししてますが、薪&炭火焼にしてからとんでもなく美味しいです。
そして往年のテーマ料理、仔豚のロースト
オーブンで8割程焼きますが、仕上げをこのように皮に炎が届くか届かないかくらいでチリチリさせてやると、そりゃもうタマラン仕上がりになります。
こんな感じで僕の信じる“美味しさ”に近づくうちに、トマトもオリーブオイルも必然では無くなってきたし、逆にこんな風に超原始的な熱源に立ち返ることも躊躇しなくなりました。
オステリアのディナーコースは、料理人杉原カズヨシの今を味わって頂きます。
ペアリングのワインが6種類から7種類に!
こんばんは!ソムリエ湯浅です。
今日のコラムはタイトルのとおり、ワインペアリングのワインが
6種類から7種類に増えました!というご案内です。
もちろんお値段そのままです!
どう言う事かと申しますと、お飲み頂くワインの総量は6種類の時から変わりません。
1杯当たりの量を少し調節し、7種類楽しんで頂ける様になった訳です。
増えた1種類は、最初の1杯目の食前酒としてスパークリングワインをお選び頂くか、食後の甘いデザートワインを楽しむかお選び頂けます。
食前酒もペアリングに組み込める様になりましたので、一番最初のお飲み物をご注文の際にさりげなくワインペアリングのご案内をさせて頂く機会が増えるかと思います。
ご興味ある方は、お得で楽しい内容だと思いますので是非お試しくださいませ。
ジラソーレ夏の名物、鮎とピスタッチオのスパゲッティが始まるようです。
あっと驚くマリアージュのご提案をご用意してお待ちしてます。