COLUMNコラム
約1年ぶりに復活!ディナーの伝統料理のコース
去年の究極な人手不足が原因で、創業時からの2枚看板でした伝統料理のコースを取り止めていましたが、この度華々しく復活します!
アラカルトでナポリ料理してるから、要らないかな~とも思ってたのですが、結構リクエストありまして。
リクエスト下さる方ほとんど、値段は8500円で良いのでナポリらしいのお願い!って仰りますが、6000円で僕の思うディープなナポリ料理を表現してみたいと思います。
それと、毎日そんなにめちゃめちゃ忙しい訳でもないのですが、月2回以上ディナーコースに来る方が凄く増えてきまして、同じもの出すのも気がひけるし、簡単にアレンジしたような物出すのも失礼ですし、てな訳で9月頃から始めるつもりでしたが、今週から始めます!
お昼に美食家のコースというのを¥6000でご用意してましたが、名称改めこちらも伝統料理のコースとします。
整理しますと、
ランチタイム
・お昼のショートコース(メインなし) 2800円
・ジラソーレランチコース 3800円(ランチコースもご予約をお願いしております)
・ナポリの伝統料理のコース 6000円(当日11時までに要予約)
・季節のシェフのおすすめコース 8500円(前日までの要予約)
ディナータイム
・ナポリの伝統料理のコース 6000円(ご来店までにご予約お願いします)
・季節のシェフのおすすめコース 8500円(当日16時までに要予約)
という事ですね。
ついでにカンティーナの方も整理すると
ランチタイム
・サーヴィスパスタランチ 1300円 (11時30分スタートのみ予約可)
・定番メニューのアラカルト (11時30分スタートのみ予約可)
ディナータイム
・定番メニュー+本日のおすすめ料理のアラカルト
(17時30分から21時30分の間予約随時可能)
ご気分で使い分けて下さいませ。
IL PANE È ORO 〜パンは金なり〜
皆さまこんにちは!
パティシエ藤本です!
いや〜早い!もう7月も下旬ですね!
日本・芦屋に戻ってきて既に4ヵ月経ちました。。。
去年の今頃のナポリはバカンス真っ只中
世界中から観光客が来て賑わっていました。
朝は9時から夜は深夜2時。休みの日は他のレストランへ研修という名のアルバイト
。
正直イタリア行く前はジラソーレで働いてる時よりもゆっくりできて、スロー
なイタリアンライフを過ごせちゃうのかしら〜
なんて思っていたのですが、イタリアにいてた方がハードだったかもしれません笑
まあ、幸い海の近くのレストランだったので、休憩時間くらいはビーチでのんびり過ごしたりできました
![]()
戻ってきてからジラソーレに馴染みすぎて藤本さん、イタリア行ってたっけ?状態ですが、一年間だけですが、かなり濃い時間を過ごして来ましたよ!
話したいこと。と言うか聞いてほしいカルチャーショック、美味しかった出来事やへぇ~
なことなどたくさんあるので今月から勝手に連載始めます。
題して「〜パティシエ藤本が出会ったおかしなナポリ〜」![]()
また杉原シェフに言うとセンス無いやら、失笑されると思うのでこのままコラム強行アップで事後報告にしますね〜
さて今月はイタリア人とは切っても切れないもの「パン」についてお話しようと思います。
![]()
私が実際イタリアに住み、レストランで働き始めてから最初に感じたことといえば、イタリア人みんなパン好き過ぎ〜!!
世界のパン消費量、イタリアは5位の一人当たり年間55キロだそうです。それでも5位なのか。
ちなみに日本は10位。あら、思ったより上位でした。
だいたいイタリアのレストランって12時にお昼、6時に夜の賄いがあり、ちょっと休憩してからお客さんが来だして営業が始まるんですが、毎回毎回当たり前ですがパスタ、サラダなどの賄いの側にパンも並んでいます。
賄い担当のスタッフがうっかり用意するのを忘れていても必ず誰かが、あれパンは?もう切った?で、賄いが始まるまでには準備されています。
忙しい日が続くと賄いに回ってくるパンも少なくなって来て、そういう日は仕方なくパン無しでパスタを食べるんですが、みんな文句言いまくり、パンは?パン無いん?なんでパン無いん?パン無いんかよ〜
それくらいイタリア人にとって重要なものなんですね。
一緒に働いていたパティシエのフランチェスコ君はある日体調を崩して、パスタは消化に悪いから今日は胃に優しいミネストローネ食べるわ〜言いながら一緒にパン食べてました。
私「パスタはあかんくてパンはいいん??」
フランチェスコ「・・・パンはなあ、いいねん。パンは食べなあかんねん。」
ああ、まさしく私達日本人にとってのお米みたいな存在、どの国にもあるんだなあと思ってたんですが、びっくりしたのはスタッフのリクエストに答えて、ある日おにぎりと味噌汁を賄いで用意したんです。
みんな美味しい美味しいと食べてくれたのですが、やっぱりそのお皿の脇にはパン。
おにぎりと味噌汁食べてもパンを食べないと気が済まないらしいですね〜!
ちなみにお寿司とお吸い物作った時も主食はパンでした。
ところで、土鍋で炊いたご飯で最も貴重な部分って「おこげ」じゃないですか?
おこげがちょっと入ってると、なーんか贅沢で、なーんか得した気分になりませんか
?
ある時これも賄いでご飯を炊いた時、自分の中ではうまく出来たなあと思っていたのですが、当時前菜担当だったアレッシオ君に日本人失格だと怒られました。
どうやら私がご飯を焦がしたと。日本人のくせしてコメも炊けないのか!と。
いやいやアレッシオ、これが何か知らんの??イタリア料理だけじゃなくてもっと世界の料理も知らんとあかんで!!
彼は料理に関してはかなり保守派で今どきのコックの中では珍しく日本食にも否定的だったので私はこう言いました。
「これはただの"焦げ”じゃなくて‟おこげ”って言って日本人にとってはとーっても重要なもので、日本人がこれを見たらおおーと喜ぶ部分なんやで。
目上の人にはおこげのさらに一番美味しそうな部分をよそったりするんやで。」と説明。
へえー!(゚∀゚)!とまさしくこんな顔してました!
イタリアにもこういうのあるん?と聞くと、
「あーあるある!もう古い話やけど、あのしっかり焼けたガリッとした皮がある部分はお父さんやおじいちゃんが食べたりするかなあ。
自分もパンの端っこがたまらなく好き!焦げる一歩手前くらいが最高!」
パンがしっかり焼けていることはなによりも重要。
日本とイタリア、場所は違えど主食は違えど、どこも同じなんですね〜
この一件があってたらアレッシオ君、日本食に興味を持ち、ご飯の炊き方を始め色んな質問をしてくれるようになり仲良くなるキッカケにもなりました
。
私が連れてきたカラブリア出身のマルコ君が日本で住む上で不安だったことの一つは、美味しいパン(日本のふわふわもっちり系パンじゃなくてナポリ、南イタリアのがっしりしっかりした方)がもう食べられないんじゃないかという事。わたしはふわふわ系パンも好きなんですけどね、ちょっと違うらしいです。
私も渡伊前にもう一年は美味しいお寿司は食べられないのかあ。と悲しんだことを覚えています。
旅立つ前に食べたものは卵かけご飯でした(笑)
幸いにもこの不安は解消。ジラソーレの天然酵母のパンはイタリア人のお墨付きです
美味しい部分はお客様に。
端っこの部分は私達スタッフが。
余ったパンはポルペットーネなどのつなぎにも使います。
捨てるなんてとんでもない!!
今回のタイトル"IL PANE È ORO"
パンは金なり、つまりパンは金のように価値のあるものという意味。
イタリアの3つ星レストランのスーパースーパーシェフ"マッシモ・ボットゥーラ"の出した本のタイトルであり、イタリアの有名シェフ達が考案した余ったパンを活用した料理がたくさん載ったレシピ本です。世界のために捨てずに美味しく食べようね。と、ご飯が十分に食べられない子供達への慈善活動もしているようです。
私がイタリアで働いていたレストランのシェフ"ジェンナーロ・エスポージト氏のレシピも載っていたはず。![]()
話が逸れましたが、こういった背景があり、ジラソーレではオープンして以来ずっと、私たちがおかずと必ずご飯を食べるのと同じように、必ずお料理と一緒にパンをお出ししているんです。
今の店舗に移転してカンティーナのスペースでアラカルトメニューを始めてからもオーダーを伺った際必ず、自家製の天然酵母のパンもご一緒にいかがですか?とお伺いするのもこういった背景、文化があってのことなんです。ふーん
こういった食文化の違いを頭の片隅になんとな~くでも置いてもらった上でジラソーレのお料理を召し上がっていただけるとまたお料理の味が違って感じられるかもしれません。
ご存知でしたか?ジラソーレの自家製天然酵母のパン、テイクアウトもできますよ!
どうやったらジラソーレで食べる時みたいに美味しく焼けるの?と質問をいただくのですが、オーブントースターがあれば、お好みの薄さに切って霧吹きでサッとだけ軽く表面に水分を与えてから焼いてもらうと、不思議とパリッと感が増すんです。
1本お買い上げ頂いてすぐに全部食べきれない場合はお好みの厚さにスライスしてからきちんとラップして冷凍しちゃってください。
意外と持ちます
私は自宅にオーブントースターすら持ってない
ので、魚焼きグリルで焼いたことがありますがあれも結構いけますね!ただしごく弱火で。しっかり焼けるのでブルスケッタのように薄めのスライスでアンチョビとバターとフレッシュのペペロンチーノのせて食べたり。
ハイ、こんな感じで月一回目標にイタリア体験記アップしていきま~す。イタリア菓子やナポリのコーヒーなども絡めて書いていきますね。
初回からかなり長くて読みにくかったですか
?
でも話したいこといっぱいやからなあ。2回に分けたりしようかなあ。
もしおもしろいって言ってもらえたらいつか本にして出版します。
自分の本を出して何か一つでも世の中に残したい。密かな私の夢なんです
。
なんせ話し下手なので。
では次回もお楽しみに〜
ワインの楽しみ方の新しいご提案。
おはようございます!
ソムリエ湯浅です。
最近、こんな事はじめました。
そうです。
量りです。
何を量るのかといいますと、
〝ワイン〟です。
それなら、こっちじゃないの?と、シャープなツッコミが飛んできそうですが、
敢えてタニタで、ハカリマス!
入口すぐのフロア、“カンティーナ”で、
毎日、12種類くらいのワインを60ml、90ml、120ml、375ml、500mlの量り売りで、
楽しんで頂く事が出来ます。
折角、カンティーナ=酒蔵という名のスペースですので、
更に、柔軟にワインを楽しんでいただければ、という想いではじめました。
カンティーナのお料理は、ナポリの伝統的な郷土料理をアラカルトで楽しんでいただけます。
そんなアラカルトメニューに合わせてワインをくださいとオーダーされることもあれば、
たくさん気軽にぐいぐい飲みたい方もいらっしゃったり、
はたまた、もうこれだけのお料理しか残ってないから、1杯は多いの・・・や、
ひとつのお料理に2種類のワインを合わせてみたい!という風に、ワインを少しづつ、色々試したい方にもぴったりです。
ワインバー的に、2軒目使いのお客様も大歓迎ですが、なにぶん小さなお店ですので、
一度お店まで、お席の空き状況の確認のお電話をくださいますよう、お願いいたします。
ジラソーレの3つの進化
こんばんは!
ソムリエ湯浅です☺
今日は、お伝えしたい事が3つございます。
まずひとつ目は、
私がジラソーレに勤務してから、7カ月と少しが経ちました。
この7カ月の間に、
シェフや木原さんと相談しながら、ワインリストのワインを少~しづつ増やしてきました。
ジラソーレのワインリストのカバーは、ヒマワリの絵のラベルが貼られているワインボトルです♪
私が勤める以前からのジラソーレの歴史を感じます。
ジラソーレの従来のラインナップに加え、品数としては決して多くはなかった
5000円台、6000円台のボトルワインの種類が、かなり充実しました!
アラカルトのナポリの郷土料理とも楽しんでいただけるワインのご提案など、
更に楽しんでいただけるワインリストになり、ムフフとなっております♪
食後酒のリストも新たに出来上がっております。
この画像は、自家製リモンチェッロ。
この季節はテラスでくいっと飲むのも、気持ちよさそうです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
二つ目のお話は、ネット予約の件です。
フェイスブックの“オステリア・オ・ジラソーレ”のページの、
’’予約する’’ボタンからご予約が可能になりました!
いずれホームページからも、24時間WEB予約が可能となる予定です!
もうしばらくお待ちくださいね!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最後、三つ目のお話です。
フェイスブックぺージで一足先にアップしておりましたが、
イタリアで初めてクラフトビールを造ったイタリア地ビールのパイオニア
ビッラ バラデン社のビールが入荷しました。
ビール名は、イザック。
裏面を見ると、麦芽やホップ等表記があり、最後の方に
オレンジピール、コリアンダーと書いてあります。
どんな味わいかは、、お店でお楽しみください!
このビールは注ぐときにソォーっと上下を逆さまにして、優し~く混ぜてから
わざとグラスには泡立てて注ぎ、泡で蓋をし、香りも味わいもお楽しみいただくクラフトビールです。
これからの暑い季節に、今までのジラソーレのスパークリングワインやビールに加えて、
こちらのビールも是非お試し下さいませ。
ドルチェのコースも変わります!
皆様こんにちは~
パティシエ藤本です!
外にいても家の中にいても蒸し暑いですね~
イタリアにいたときは、休みの日によく近所の浜辺で一人でボケ~っと2時間位過ごしたりしていました。
日本でもそんな時間を持ちたいのですが、蒸し暑さで30分もいられませんね
という事で今回のテーマはさっぱり
お付きだしは前回好評だったゴルゴンゾーラのスフェラ
甘いものが好きだと言っても甘い物“だけ”ってお料理ほど食べられないと思うんです
なんでコースの入り口はこんな感じで甘くない。だけど次のデザートに繋がりやすいチーズを使った一品を。
最初のお皿は赤ワインビネガーを使ったグラニータ。シャリシャリの部分とガリガリの部分を一緒に食べて頂きます
出来立てのようなゆるめのバニラジェラートと自然にからまってクリーミーさっぱりな感じに
伝統菓子は今回はズッペッタを。
長年ジラソーレで愛されているお菓子です。
一見ミルフィーユのようなんですが、カスタードクリームともう一つ間に一層、ラム酒の香りのシロップを滴り落ちるくらいに染み込ませたスポンジをはさんでいます。
この部分がズッペッタの何より重要な部分なのです!ズッペッタ。スープを意味する名前の通りシロップをびちゃびちゃになるまで何度も何度も刷毛でアンビべします。
ここをケチると味もはっきりしないし、やけにスポンジのもそもそが残り、非常に口触りの悪いお菓子になります。
パイもしっかり目に焼きます。あ、もちろんですが100%自家製折パイです
お店来られた際もしご興味あれば、軽く厨房の中覗いてください
ジラソーレの厨房、無駄に、無駄に?高級厨房設備が揃ってます。
フツウのレストランでこんなの中々ないんですけどね、ずっといると当たり前になり忘れてしまいがちです。
今日はプチ大掃除しよーっと。
ちょっと話が逸れましたが、パイ生地は手折りではなくマシーンで伸ばしています。
マシーンで伸ばすことにより、よりバターと生地の層が均一になる。手で伸ばすよりもかなり早く伸ばすことが出来るので真夏でもバターが溶けだして層がぐちゃぐちゃになる事もなく、まあなんていうか早い話、うちのパイ生地機械で伸ばしてるからより繊細でサクサクに焼きあがるんやでーって話なんです
もう一点ミルフィーユと決定的に違う点は、作ったその日はまだ完成ではない。
という点です。
パイ焼いて、クリーム塗ってシロップひたひたのスポンジ重ねて、、、一晩冷蔵庫で休ませます。
こうすることによって、クリームに面したパイの部分は少し甘く柔らかくなります。クリームとラム酒風味のスポンジは上手くなじんでラム酒の香りがマイルドになります。3つの要素が上手い具合に一体化するんです。
お店のショーケースには仕込んで2日から3日目のものが並んでいます。
でも私の個人的な好みは4日目の完全にパイ生地がクリームの水分吸って柔らか~くなってるくらいが好きです。笑
なんか良く出来たクリームパンみたいな懐かしさを感じる味です。
ちなみにナポリで食べた感想は、、、食べたことないです。
あんまり美味しそうに見えなかったからっていうのが正直な理由です
。これは食べんでも自分で作る方が美味しいってわかるわ~。な感じです。ナポリに行かれてズッペタ見た事ある方は分かって頂けると思います
さて、メインのデザートです。
レモンを使いました。ジラソーレドルチェマニアの方々、すみません。あっちのレモンの方ではないんです。
イタリアにいるころ毎日通る道、通る道にレモンの木がありました。
イタリアで住んでた家の前にもレモンがなってたのでサラダするときはそのレモンをビネガー代わりに、肉焼いた時もレモンかけて食べるし、レモンのパスタも良く食べたし。
ナポリの人ってレモン買ったことあるんかなあってずっと思ってたくらいです。
ジラソーレはもうレモンのデザート、イコール、デリツィアアルリモーネでですが、あえて今レモンのデザートを生み出すとしたらどんな感じかなあと思って出来たのがこの一品です。
檸檬のバリエーション
全てのパーツにレモンが使われています。
レモンのムースにレモンのジュレ、レモンのクリームは下に薄く敷いて、レモンのシロップを染み込ましたババとレモンオイルをかけたヨーグルトのジェラート。まだまだパーツはいっぱいあるのですが書きません。
レモンの使用量でいうと半端ないですが、柔らかい、イタリアの酸っぱいだけじゃない、香り豊かなレモンを表現しました。
知ってました?実はレモンって主に冬に実るんですって。
なので今の時期、美味しいレモンが手に入りずらいんです
次にやりたいデザート(毎年やってるアレ)準備出来次第始まります。このレモンのデザートは期間が短いのでご興味ある方はお早めに!!



