ドルチェのコースも変わります!
ドルチェのコースも変わります!
皆様こんにちは~
パティシエ藤本です!
外にいても家の中にいても蒸し暑いですね~
イタリアにいたときは、休みの日によく近所の浜辺で一人でボケ~っと2時間位過ごしたりしていました。
日本でもそんな時間を持ちたいのですが、蒸し暑さで30分もいられませんね
という事で今回のテーマはさっぱり
お付きだしは前回好評だったゴルゴンゾーラのスフェラ
甘いものが好きだと言っても甘い物“だけ”ってお料理ほど食べられないと思うんです
なんでコースの入り口はこんな感じで甘くない。だけど次のデザートに繋がりやすいチーズを使った一品を。
最初のお皿は赤ワインビネガーを使ったグラニータ。シャリシャリの部分とガリガリの部分を一緒に食べて頂きます
出来立てのようなゆるめのバニラジェラートと自然にからまってクリーミーさっぱりな感じに
伝統菓子は今回はズッペッタを。
長年ジラソーレで愛されているお菓子です。
一見ミルフィーユのようなんですが、カスタードクリームともう一つ間に一層、ラム酒の香りのシロップを滴り落ちるくらいに染み込ませたスポンジをはさんでいます。
この部分がズッペッタの何より重要な部分なのです!ズッペッタ。スープを意味する名前の通りシロップをびちゃびちゃになるまで何度も何度も刷毛でアンビべします。
ここをケチると味もはっきりしないし、やけにスポンジのもそもそが残り、非常に口触りの悪いお菓子になります。
パイもしっかり目に焼きます。あ、もちろんですが100%自家製折パイです
お店来られた際もしご興味あれば、軽く厨房の中覗いてください
ジラソーレの厨房、無駄に、無駄に?高級厨房設備が揃ってます。
フツウのレストランでこんなの中々ないんですけどね、ずっといると当たり前になり忘れてしまいがちです。
今日はプチ大掃除しよーっと。
ちょっと話が逸れましたが、パイ生地は手折りではなくマシーンで伸ばしています。
マシーンで伸ばすことにより、よりバターと生地の層が均一になる。手で伸ばすよりもかなり早く伸ばすことが出来るので真夏でもバターが溶けだして層がぐちゃぐちゃになる事もなく、まあなんていうか早い話、うちのパイ生地機械で伸ばしてるからより繊細でサクサクに焼きあがるんやでーって話なんです
もう一点ミルフィーユと決定的に違う点は、作ったその日はまだ完成ではない。
という点です。
パイ焼いて、クリーム塗ってシロップひたひたのスポンジ重ねて、、、一晩冷蔵庫で休ませます。
こうすることによって、クリームに面したパイの部分は少し甘く柔らかくなります。クリームとラム酒風味のスポンジは上手くなじんでラム酒の香りがマイルドになります。3つの要素が上手い具合に一体化するんです。
お店のショーケースには仕込んで2日から3日目のものが並んでいます。
でも私の個人的な好みは4日目の完全にパイ生地がクリームの水分吸って柔らか~くなってるくらいが好きです。笑
なんか良く出来たクリームパンみたいな懐かしさを感じる味です。
ちなみにナポリで食べた感想は、、、食べたことないです。
あんまり美味しそうに見えなかったからっていうのが正直な理由です。これは食べんでも自分で作る方が美味しいってわかるわ~。な感じです。ナポリに行かれてズッペタ見た事ある方は分かって頂けると思います
さて、メインのデザートです。
レモンを使いました。ジラソーレドルチェマニアの方々、すみません。あっちのレモンの方ではないんです。
イタリアにいるころ毎日通る道、通る道にレモンの木がありました。
イタリアで住んでた家の前にもレモンがなってたのでサラダするときはそのレモンをビネガー代わりに、肉焼いた時もレモンかけて食べるし、レモンのパスタも良く食べたし。
ナポリの人ってレモン買ったことあるんかなあってずっと思ってたくらいです。
ジラソーレはもうレモンのデザート、イコール、デリツィアアルリモーネでですが、あえて今レモンのデザートを生み出すとしたらどんな感じかなあと思って出来たのがこの一品です。
檸檬のバリエーション
全てのパーツにレモンが使われています。
レモンのムースにレモンのジュレ、レモンのクリームは下に薄く敷いて、レモンのシロップを染み込ましたババとレモンオイルをかけたヨーグルトのジェラート。まだまだパーツはいっぱいあるのですが書きません。
レモンの使用量でいうと半端ないですが、柔らかい、イタリアの酸っぱいだけじゃない、香り豊かなレモンを表現しました。
知ってました?実はレモンって主に冬に実るんですって。
なので今の時期、美味しいレモンが手に入りずらいんです
次にやりたいデザート(毎年やってるアレ)準備出来次第始まります。このレモンのデザートは期間が短いのでご興味ある方はお早めに!!