芦屋のイタリア料理とイタリアワインのお店

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COLUMNコラム

今月のメニュー替えますよ!そして鱧も。(オステリアのディナー)

マジメな僕は、今月も何とかメニューを変えました。

新作もあれば原点回帰からのブラッシュアップありの中々のメニューだと思います。

レストランのページのディナーメニューを覗いてくださいね!

 

 

去年は多分9月の上旬はまだ暑かったんだと思います。

去年のメニュー見てたら結構暑い時に食べたくなる工夫が見られます。

今年は超猛暑でしたが秋の気配を感じるのは早い様に思います。

逆に言えば秋の気配を感じた以上、メニューを変えざるをえません。

帰り道に結構虫の鳴き声とかも聞こえますしね。

そういえば身体が赤ワインを欲してきました笑

 

今月登場の新作に鱧のお皿があります。

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Hamo 16年越しの自己完結風

鱧とアユは西洋料理にするとき、ある程度覚悟が要ります。

まず、アユと鱧の時期は外食に行くと和食ではほぼ100%出てきます。

そして昔から和食の中でも重要な位置を占めている食材なので、やはり研究された食材と言っていいでしょう。

敢えて鱧やアユを使う時は、和食より美味しいというのはおこがましくても、イタリア料理店でお出しする意味がないとかっこ悪いですからね。

逆に和食店でわざわざパスタ使ったりサンマルツァーノトマトを使うとしたら、それなりに覚悟がいるはずです。

 

かといってトマトで煮込んだり、ニンニクやワインの香りと良く合うかというと、そうでもありません。

特に鱧は中庸な個性だと言えると思います。

しかし鱧に関して唯一無二なのは鱧で取る出汁の美味しさ。

こんなに美味しく滋味溢れ、なにより全く魚臭さの無い魚の出汁が取れます。

これは凄い。

西洋料理で云うと僕は雉と似てるなと思いました。

雉も肉の個性より出汁に現れる個性の方が上な気がします。個人的に。。。

かと言って鱧の身が美味しくない訳ではありません。

静かな力強さ。

この2点にフォーカスしてみました。

 

16年越しの自己完結は毎年鱧の時期になると、悶々と試作しながらちょっとメニューに載せてすぐ止めたり、全く出さなかったりしながら今年はやり切れた感があるものが出来たから。

それとこの鱧の料理は、鱧の出汁の味と鱧の身の味を同時に味わい完成するイメージです。

鱧から取った鱧の出汁を鱧の身に戻すイメージと言いましょうか。

副材料も使っていますが、鱧を鱧だけで完結させた料理、つまり鱧の自己完結ですね。

 

試作は上手く行きましたので、ドキドキしますが明日の本番からも頑張ります!

そして今回ペアリングにもしかしたら初の日本酒が登場するかも知れません。

ジラソーレが日本酒提案する以上、それなりの覚悟があります。

これはもう少し後になるかも知れませんが。。。

 

では、毎日メニュー変わったかチェックしてくださってるジラソーレジャンキーの皆様、ご予約お待ちしております。

8月23日のディナーは台風接近の為臨時休業いたします。(インフォメーション)

誠に勝手ながら、台風接近のため8月23日のディナーは臨時休業いたします。

 

皆様もお気を付けくださいませ!

8月26日(日)イワシ祭り2018やるらしい、、、笑(イベントのお知らせ)

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第3回イワシ祭り&スイカ割り@ジラソーレ 開催決定!!!

今回も師匠であるPEPEの平井シェフとのコラボイベント~!!!

 

日時 8月26日(日) 18:00スタート スイカ割りは状況見て21時頃予定

場所 オステリア オ ジラソーレのオステリアとカンティーナ部分

会費 ¥6000 要予約

ジラソーレの前菜7品、平井、杉原の師弟コンビで焼きまくる、脂乗りまくりの大イワシの炭火焼き食べ放題、平井シェフのスペシャルパスタ、まだ食べれる人はポモドーロ、ペペロンチーノ、カルボナーラ追加無料!!!(誰に作ってもらうかで指名料頂きます、うふふ。)ドルチェ、カフェ、スイカ込みです。(現金でのお支払いならこの日はサーヴィス料も込みでいきます。)

お飲み物は別途ご注文下さいませ!

 

*注意

・はっきり言って、煙いです。覚悟してください。かなり楽しいらしいですが。。。煙いのクレームは聞きません。

・今回も、オステリアとカンティーナの内容、金額ともに同じです。スタンディングか着席の違いと思ってください。カンティーナの方が若干煙ましです。

・オステリア、カンティーナ共に大テーブル3つ用意しての相席になります。ご了承くださいませ。

・6名以上のグループになると1卓独占できます。

 

皆様、夏ですよ。

暑いですね。。。

今年は特に暑いですが、いかがお過ごしですか?

暑くないと夏じゃないですが、

暑いだけでも夏じゃないです!

 

そんな訳でジラソーレプレゼンツ、夏の最後の思い出作りにイワシ祭り開催決定です。

イメージは、

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こんな感じです。

 

はっきり言って滅茶苦茶煙いですが、こんなに盛り上がるイベントもありません。

かなりのリピート率!

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こちらはポルトガルのリスボンの有名なイワシ祭り。

そう、野外で焼くのが正解です。

去年から焼肉ファンという換気扇のターボみたいなのつけました。

僕的には滅茶上手い事いったと思ってましたが、それでもやっぱり煙かったそうです笑。

さらにキッチンから煙が逃げないよう扇風機作戦考えてます。こうご期待!

 

 

こちらは第一回の模様です。

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店内で焼くとこうなります笑

非公式で第一回から平井シェフにお手伝い頂いてます。

最初はお手伝い、のつもりの師匠もヒートアップ。

目が本気でした。

 

第二回から公式コラボです。

 

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僕と平井シェフが本気で焼き続けても全く追いつかないくらい、店内も大盛り上がり!

いつもの焼き台に、さらに焼き台追加で焼きっぱなし。

去年の第2回も盛り上がりすぎて写真撮れず。。。

それにしても二人ともなんか若いな。。。これは3年前ですね。

 

2人ともさらに白髪に磨きがかかり、僕はまあまあ太りました。。。

写真とちゃうやんけと言われないよう、少しダイエットしよう。

 

ご予約お待ちしております。

 

8月のメニュー替えも完了しました!明日からです。(オステリアのディナー)

何とか今月も無事メニュー替え出来ました。

レストランページのディナーメニューをご覧ください!

 

今年は魚も野菜もホント品薄です。

僕らレストランも良い食材を安定して仕入れるために、農家にも市場にも予約せざるを得ない状況です。

お客様も是非レストランには予約しましょう!

最近新規のお客様が増えて喜んでいますが、毎回予約なしで来られる方も結構いらっしゃいます。

当然ご用意できない日もあり、びっくりした顔してお帰りになりますが、この暑い中お越し下さってお断りするのも相当心苦しいですし、基本的に仕入れも仕込みも予約状況みてしますので、予約なしでご来店するメリットは何一つありません。

しかも何回かお越し下さっている事に気付いても、お名前すら分からない。。。

お好みやその日召し上がったもお料理のデータも残せません。

今月はウナギの料理をお出ししたいと思っていますが、今年は過去最高に値段が高騰しています。

この値上がりは、本当に鰻が少ないからです。

しつこい位ニュースにもなっていますが、鰻がこの世から減ってます。

ウナギを使わないのがベターだと思い、この夏はメニューに載せないでおこうかと思っていましたが、最近鰻のリクエストが凄いのでそこはお答えしたいのも正直です。

でも、土用の丑の日にスーパーに山積みされた鰻の売れ残りが破棄されてるニュースには、正直げんなりしました。

食べたい人が予約して買えばいいのに。。。

 

資本主義における豊かさは余剰から生み出されてきました。

そろそろ見直さないといけないと思います。

そりゃ予約もせずにスーパーに何気に行って、鰻見て、あ、今晩鰻にしよう!というのは一番楽で楽しいですけどね。

でもそろそろ消費者側も参加していかないとダメな面が出てきたのではないでしょうか?

レストランもそうです。

今や世界規模の大競争社会ですので、お店なんかなんぼでもあります。

予約なんぞしなくても、どこかで食事は出来るでしょうし、要予約などと大層な事を謳うとめんどくさがってお客様が減るリスクもあります。

かと思いきや、同時に予約の取れないお店の席を取るのがステータスにもなっています。

最近聞いたところ、ついに会員制または会員の紹介無しでは入れない、客単価2万円のピッツェリアがあるとかないとか。。。

その希少性部分に対して沢山の方が反応するのは少々驚きですが、虫が嫌いな僕はオオクワガタやヘラクレスオオカブトの価値、価格が全く分からないけど、好きな方はなんぼ払っても欲しいみたいなので、ほぼ同じ世界なんでしょう。

 

ジラソーレの席はそんな希少性はありませんが、相当本気で料理もサーヴィスもしたいと思っていますので、ご来店時は是非ご予約下さいね!

。。。しかし不思議なのがジラソーレも16年の歴史の中、予約が中々取れない時期が3回ありました。

最近は予約取りやすいです涙。。笑

何が不思議ってその予約が取れなかった時期より、どう考えても今現在の方が良い料理してます。

今の料理は僕が思うにジラソーレ史上最高のレベルのものが出せていると思います。

流行の最先端のお店ではないかも知れませんが、逆にいぶし銀になってきたのではないでしょうか。

やっと自分で自分の店が好きになってきました。

これからでっせー!

 

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今月の前菜

タコと生ハムとメロン(部屋とYシャツと私のメロディーで)

 

暑すぎてポーっとしてるとこに、結構な衝撃を与えれると思います。

ヴェルナッチャ ディ オリスターノと是非合わせてみてください。

 

 

 

 

ルチャーナ風イカの煮込みと僕(コラム)

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ご存知の方も多いでしょうが当店にはルチャーナ風スルメイカの煮込みという料理がありまして、自他ともに認めるスペシャリテだと思っています。

 

僕はこの写真を見ると(といってもほぼ毎日作る料理ですが)、懐かしい気持ちになります。

小学生のころ、近所の公園で野球してた情景、グローブの皮の匂い、友達とファンタオレンジを3人で1本飲んだ日のファンタオレンジの美味しさと、3人目だった僕には一口しか当たらなかった事、夕方家に帰る途中、各家庭から漏れてくる夕食の匂いを思い出します。。

カレー、すき焼き、おでん、八宝菜、みそ汁、秋刀魚を焼く匂い。

色んな匂いが混ざると’’日本の夕食の香り’’に変身します。

この料理からは間違いなく’’夕食の香り’’がします。

もしかしたら世界の夕食の香りと言えるのかも知れません。

イカを炊いた香り、みたいに単純じゃありません。

イカの香り、トマトの香りに加えレーズンやナッツが入っています。

これはアラブの影響です。

ナポリは(ナポリ料理は)2度アラブの影響を受けています。

1度目は直接サラセン人から。

2度目はアラブの影響を濃く受けたスペイン人から。

この料理は2度目のスペインの影響だと思います。

(特にスペインのカタロニア料理とナポリ料理は共通点が多い気がしますね。)

このちょっとエキゾチックな香り、トマトの香り、イカの凝縮した香りが混ざると何故か郷愁漂う香りになります。

ナポリで初めてこれを食べたとき、めっちゃ外国の味!!!と思ったのと同時におばあちゃんの味やなとも思いました。

このインパクトと優しさの共存は何なんだ。

滅茶ダイナマイトボディーで挑発的な服装なのに、2人きりになると信じられないほど古風な女性、のような料理だと思いました。

ナポリの修行先でこのパスタ食べながらニヤニヤしてたのを覚えています。

美味しかったから半分、この料理覚えて帰ったら間違いなく行列が出来るなと確信したから半分でした。

ちなみに16年店していますが、行列が出来た事はありません笑

 

他にもスペシャリテと胸を張れる料理はいくつかありますが、ジラソーレにおけるこの料理の立ち位置は,

西城秀樹の傷だらけのローラであり、おニャン子クラブのセーラー服を脱がさないでだと思っています。

2002年のオープン初日のコースにも入れていましたし、今までしてきた沢山のイベントもこの料理を中心に挑んできましたし、小学校の給食もこれを作りますし、もしジラソーレの最終日というのが来るとすれば必ずこの料理も作ると思います。

更に言えば、再出発をするとしてもこの料理から始めるのではないでしょうか。

 

そういえば2002年のオープン当初はタコで作ることが多かったのですが、その後あまりにナポリ風タコのマリネが人気者になり、ジラソーレ美味しいけどタコばっかり食わされるとネットで叩かれた経験もあり、この料理はスルメイカでするのが定番になりました。

当店のカンティーナでアラカルトで召し上がって頂けるほか、3800円のランチのパスタで初来店ぽい方によくお出しします。

アラカルトでは前菜として、揚げたパンの上にイカの煮汁をドパーっとぶっかけてお出ししています。

揚げたパンのカリッとした感じと、油とイカの煮汁を吸って柔らかくなりかけているところのパンとイカの煮込みを一緒に食べると悪魔的に美味しいです。

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もしくはパスタソースとして、主にリングイネでお出ししています。

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こんなに思い入れの強い、自分の一部というか、自分と同化してるような料理ですが、一般的なスペシャリテのイメージのように出し惜しみしたり、店の奥に鎮座させる訳でなく、むしろ店の入り口に立たしています。

誤解を恐れずにいうと僕なりのパブリックアート作品です。

これほど異質さと安心感が共存してる料理もないと思っているのと、いかなる批評にも耐える骨太さがあるからです。

でもその結果、結構沢山の方に僕が受けた同じような衝撃を与えれたようで、常連さんの多くはこの料理でジラソーレにハマったと仰って頂く事は多いです。

そしてこの超古典料理を’’僕のパブリックアート作品’’と呼ぶのにも理由があります。

簡単な例を挙げると、3枚目の写真だけイカが輪切りですね。

以前はこのように輪切りでしたし、ナポリでも輪切りにしていました。

もし僕が地方料理、伝統料理しか作らない料理人なら今もイカを輪切りにしていると思います。

 

でも僕は素材の声を聞いて料理を考えるクリエイティブな料理もします。でも創作料理ではありません。イカなりタコなりアワビなり、色んな方向からつんつんしてやると、時々今まで見せたことない表情を見せてくれます。

その表情を一皿の主題として料理を組み立てるのですが、その蓄積の中にはイカの切り方だけでこんな新食感が出るとか、イカの体表から裏面に向けて一枚のイカでもどう違うかなどの発見が無数にあります。

ずーとイカを扱っているうちに、イカの切り取り線が見えるようになりまして、輪切りをあまりしなくなりました。

そうした新しい発見で新しい料理を作るのはもちろん、これらの新しい発見とはつまり、その素材をより深く理解したという他なりません。

その知識と技術をもって古典料理に取り組むと、古典料理が古典料理でなくなります。

古典料理に見えて、僕しか作れない料理になりえます。

イカの切り方くらいで大層な、と仰る方はホロヴィッツの伸ばした指もそんな事くらいと仰るのでしょう。

僕は表現とか何かに対してクリエイティブであるという事は、実はこういった繊細なアプローチからしか生まれないと思っています。

そしてこれこそがナポリの伝統料理を提供するカンティーナと、クリエイティヴなナポリ料理を提供するオステリアを有するオ ジラソーレの強みだと思います。

 

新たな発見。

ナポリ料理とは、幾多の侵略を受けた歴史的背景から食文化の観点でもギリシャ、アラブ、フランス、スペインなどの影響を受けてきました。

そして今日、遠く離れた日本で生まれナポリで育った、黄色いナポリ人と呼ばれた料理人、杉原の影響を少なからず受けていると言わざるを得ません。

TOTANI ALLA LUCIANA

ルチャーナ風スルメイカの煮込み

現在進行形の伝統料理の最前列の料理です。

初めてジラソーレにお越しになるなら、是非お試し下さい。

 

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