芦屋のイタリア料理とイタリアワインのお店

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COLUMNコラム

但馬牛について語ります。


皆さんは但馬牛をご存知でしょうか。

聞いた事はありますね?

高級和牛の代表格といった認識の方が多数ではないでしょうか。

今回、何故但馬牛について詳しく説明しようと思ったかと言うと、

瀬戸内の魚介、近郊の野菜と並ぶジラソーレのテーマのひとつとして取り組む覚悟が出来たからです。

今後ジラソーレのお肉料理といえば、

純血但馬経産牛

北海道の高橋くんの羊

冬は京都の鴨

丹波、淡路、岡山辺りの猪

夏場は国産の子豚

丹波の鹿

辺りが主力です。

滅多に外国産の物は使わないと思います。

その中で但馬経産牛は一年を通して使う予定です。

少し但馬牛物語にお付き合い下さい。

まず但馬牛ですが読み方はたじまうし、たじまぎゅう両方存在します。

簡単にいうと生きてる間はたじまうし、主に血統の話になるときの呼び名で、たじまぎゅうはお肉になった後の呼び名、ブランド名だと思って下さい。

日本中の黒毛和牛、有名なブランド牛も必ず血統に但馬牛(この場合たじまうしですね)が入っています。しかし純血の但馬牛ではありません。そして日本の全ての黒毛和牛の祖として血統を遡れば田尻号という但馬牛にたどり着きます。

純血の但馬牛は兵庫県にしか存在しません。

何故かというと、明治時代から牛肉食が広まりだし、1800年ごろには但馬牛の質の良さは既に評判になっており(血統に目を向けた前田周助さんと言う方の功績が大きい)、更なる品種改良を目指し外国の牛との交配が盛んに行われました。(大きく育つ様に。つまりはお金目的ですね。但馬牛は大きくなりにくい種なんです)

様々な交配を試した結果、すべて品質低下になっていると気付き海外種との交配は中止され、1898年から牛の血統管理が始まり、その後海外血統が入った牛は排除されます。

しかし純血の但馬牛が再評価された時には僅か4頭しか残っていませんでした。そこが但馬地方の小代(おのしろ)です。

現在の兵庫県で飼育されてる全ての但馬牛はこの4頭からの再出発で、今なお兵庫県は但馬牛の保護を全力でしてます。

兵庫県には他県の牛を一切受け入れない閉鎖飼育が行われており、但馬牛の血統を守っているそうです。

熱い話です。

但馬うしの話をしましたが、今度はぎゅうの話です。

お肉屋さんで但馬牛、神戸牛、神戸ビーフ、神戸肉、KOBE BEEFと色んな名称を見かけますが違いを説明します。

但馬牛のうち、最も厳しい基準をクリアしたものを神戸肉、または神戸ビーフと呼びます。KOBE BEEFはその英語表記で、意外ですが最もよく聞く神戸牛(ぎゅう)は、松坂牛や近江牛に対する俗称のようです。

ですのでこの際是非とも神戸ビーフの名称に慣れましょう。

この厳しい基準というのがかの有名なA5とかA4とか紙のサイズみたいなやつです。

レストランのメニューでも何ちゃら牛A5ランクのフィレステーキとか見かけます。

何となく美味しさのランクに錯覚してしまいますが、基本的にお肉屋さん目線の歩留まりとサシの割合の話しで美味しさと直結した基準ではありません。

しかしながらA4、A5が高値で取り引きされるのは間違いなく、多くの生産者さんはサシの入ったお肉を目指してるのは事実です。

ちなみに養豚、養鶏って言葉は一般的ですがあまり養牛って聞きません。

牛は飼育期間が長いので

繁殖

育成

肥育と分かれていてスキルも大きく違います。

全期間を手掛ける農家さんもいれば、それぞれの期間専門の方もいます。

ここまでは一般的な話しで、牛肉が好き、焼肉、すき焼き、柔らかいお肉が好きという方、あまり牛肉を好んで食べない方、焼肉、すき焼き殆ど食べない方、サシの多いお肉が苦手な方、意見は分かれるかも知れませんが、対象となるお肉は同じです。

食べ物ですので好みが分かれるのは自然な話しで、羊だってめっちゃ好きな人と苦手な人、魚介だって同じく好き嫌い分かれる事は多々あります。

ここからは沢山の裏話とジラソーレ目線の話になります。

まず僕自身サシのキツい高級黒毛和牛は苦手です。焼肉は年に1回オカンの誕生日に行くだけです。もちろんオカンのリクエストです。

すき焼きは小学5年から食べてません。

牛肉が嫌いな訳ではなく、牛肉のストライクゾーンが狭いんです。むしろ自分好みの牛肉をずーっと探してました。

やっぱりね、諦めないのが大事。

辿り着いたのは純血但馬経産牛です。

但馬経産牛自体は数年前から使ってますが、最近淡路島の生産者さん主体に変えました。

先ほどの話しに少し戻りますが、淡路島は淡路ビーフや淡路牛を産出する牛肉の名産地です。

淡路ビーフは神戸ビーフと同格と思って下さい。淡路牛はややこしいですが淡路島で飼育された純血でない交雑種です。これはこれで非常に美味しいです。淡路ビーフよりはお求めやすいお値段です。

今でこそ肥育、出荷までする生産者さんが増えましたが、

以前は淡路島は但馬牛の繁殖の一大産地だったのです。

淡路島で生まれた但馬牛が但馬や三田などの生産地に買われて行き

28ヶ月から60ヶ月飼育され神戸ビーフや三田牛等になって行く訳です。

ですので、淡路島に昔からお住まいの方々は牛を食べるとしたら もうお産が難しくなった経産牛が基本だっそうです。

つまり経産牛を美味しく食べるスキル、文化が発達してると言えます。

最近色々お肉の事を教えてくださる、淡路ビーフ とうげの原田社長をお肉の師匠と崇めてます。

その原田社長はお肉屋さんの2代目で子供の頃からご実家のお肉を食べ続けてましたが初めて淡路島の外で牛肉食べた時なんじゃこりゃ?と思ったそうです。

そもそも何故牛肉はしつこい、胸焼けする、少しで良いと言う人がいるのか理解出来なかったそうですが、一般的な牛肉を食べて分かったそうです。

経産牛は特殊な例として、但馬牛を飼ってる農家さんでもサシの多さを目指さず、

ご自分の信じる美味しさを追求して牛飼いをなさってる方もいます。

もっと言うと、サシがしっかり入る飼い方をしてる農家さんも、自分が食べるのはサシのキツくない物を選ぶそうでこの辺りは消費者、販売者、生産者の幸せの共有が出来てないと思います。

更に裏話になりますが、サシを多く入れようとすると飼料が高カロリーになり、ビタミンを含む草を食べる量が減ります。

反芻動物なのに反芻する必要のない食事が増え、内臓が発達しません。

そしてこの様な飼育理論の農家さんはやはり飼料添加物も使います。抗生剤のモネンシンが良く使われるそうでアメリカ、カナダ、日本では認可されてますが、EUでは禁止されてます。

肉師匠の原田社長はモネンシンフリー(不使用)の農家さんからのみお肉を買っているそうです。つまりはサシ至上主義ではない、牛肉の本当の美味しさを追求する生産者さんと言えるかも知れません。

とうげさんでは、牛を数頭仕入れた際生産者さんも呼んでブラインドテイスティングをするらしいです。

好きな順位をそれぞれ発表するらしいのですが、常にハイレベルな争いの中、ほぼ生産者さんが1番を付けるお肉はご自分で育てた牛になるみたいです。

つまり自分好みの味になる育て方が出来てるという事です。これは素晴らしい話しでしょ?

サシが沢山入るように飼料添加物を使う農家さんもいれば、自分が信じる美味い肉をイメージしその為には牛に愛情を注ぐしかないと、飼育に手間を惜しまない農家さん。

高カロリー飼料はほっといても牛は食べますが、ほし草は本来の食べ物のはずなのに食い渋る事があるそうです。

そんな時は干し草をばさっと適当に与えるのではなく、綺麗に横に揃えてやると牛にとって食べやすく良く食べるそうです。

また短く切った方が沢山食べますが、長いままの方がしっかりはむはむして、しっかり反芻し健康に育つそうです。

短い草を与えるのは甘やかしになるのでしょう。牛が長い草を食べてる間も頻繁に草の向きを整えて牛が食べ易い工夫をします。

世界はそれを愛と呼ぶんだぜ

先日農場を見学させて頂きましたが、

餌をやってるのではないなぁ、牛の食事を用意してはるなぁと温かい気持ちになりました。

感情論としてサシを目指さない農家さんのお肉を買いたいと思うのは当然で、

更にその先の話しが経産牛です。

近年、経産牛に目を向けるレストランが増えているのも事実ですし、相変わらず評価が限定的なのも事実です。

日本の魚介類の価値が和食、もっと言えば寿司屋さんの高級ネタと比例して構築されたままのように、牛肉の価値も一昔前の何となく作られた価値を信じ込まされたままな部分が大きいです。

寿司屋さんんが求める最上の魚と、西洋料理、中華の料理人が求める最上の魚は少し違うはずです。

同じ様に、焼肉屋さん、ステーキハウス、割烹の料理人と西洋料理の料理人が求める牛肉も違って然りです。

凄まじいサシの牛肉にバターたっぷりの赤ワインソースを添える料理人やマグロの大トロとアボカドを合わせる西洋料理の料理人もいますから一概には言えませんが、経産牛は西洋料理向きだと思います。

黒毛和牛は究極的にご飯と合うと思いますが、経産牛は赤ワインが欲しくなります。

経産牛は焼くのが少し難しいです。

それも西洋料理的だと思いますし、サシ入った牛肉は家でホットプレートで焼いても美味しく食べれますが、経産牛はプロが焼いた方が美味しく焼けると思います。

特に経産牛のロースでない部位。

とろける柔らかさはありませんが、香り、歯応え、旨味の余韻にハーモニーがあります。

ジラソーレもほぼお任せコースになり、最後の1品だけ選んで頂きます。

お任せコースのお店が増えて、その多くのお店のメインは牛肉な事が多く、自分がお客さん目線で考えた時、西洋料理店に行って毎回牛肉なのは少し寂しいと思ってました。

実際当店の常連様でも毎回牛肉を選ぶ方もいれば、必ず牛以外を注文する方もいらっしゃいます。牛肉を食べる機会は多いですから。

しかし牛肉を今まで選ばなかったお客様に、是非1度純血但馬経産牛を試して頂きたいと思います。何なら違う種族、生き物だと思って欲しいですね。

先日、淡路島に牛研修行きまして、朝9時半から午後2時半まで、ずーっと途切れるとこなく純血但馬牛の事を熱く語って下さった原田社長の火傷しそうな但馬牛愛を是非感じで欲しいと思います。

ジラソーレでは今後、色んな部位を順番に仕入れ、毎回牛肉を頼んでも毎回違う楽しさを提案したいと思います。

また、生産者さんごとの味わい、経産牛の月齢での味わいの違いもイメージ出来る様、メニューに生産者さんのお名前や月齢、牛の名前も?記載しようと思ってます。

僕は届いたお肉を出来るだけ美味しく料理し、お客様の美味しかったを生産者さんにお返ししたいと思ってます。

お肉の味を追求した飼育をしてる農家さんに、お客様の美味しかったが届かないのは勿体話しです。

そして但馬牛の生産者の世界も跡継ぎがいない問題を抱えています。

生産者、販売者、料理人、お客さん、このすべての人達のハッピーが同じ方向を向けば、少しずつ色んな問題が好転すると思っています。

世界じゃそれも愛と呼ぶんだぜ

love&peace 

瀬戸内の抜群の魚

季節ごとの近郊の野菜

僕のパスタ

美味い肉と赤ワイン

愛憎の間を揺れ動くデザート

全てをひとつの景色に変えてくれる器

love&peace

ジラソーレではそれを愛と呼ぶんだぜ

杉原です。

またもや暫くコラムから遠ざかっておりました…

時々お客さんに、もうコラム書かないの?楽しみにしてるよ!と仰って頂くと非常に嬉しいのですが、気がつくと数ヶ月経ってますね…

意外かも知れませんが、僕は幼少の頃から活字中毒で、本を読むのが大好きでした。

そして文章を書くのも好きでした。(過去形)

オーナーシェフになると料理はもちろん、経理も雑用も日曜大工もしなければなりません。そしてその気になればブログ等で文章を書くのも自由です。

ある意味マルチな才能を発揮出来る職業かも知れません。

10数年に渡り、料理と同時にコラムでもその瞬間の思いをそれなりに情熱を持ってお伝えして来たつもりです。

しかしながら、不思議なことに言葉で何かをお伝えしようという発想が最近とんと湧きません。

自分では饒舌でもあったと自負してましたが、正直最近話すのも凄く下手になってきた気がしてます。

いつからか、自分では分かっています。

瀬戸内ナポリ料理という僕の中で起きた小さなビッグバンが原因です。

料理には沢山の可能性と力が秘められていると信じています。

音楽には音楽でしか伝えられない感動があり、料理には料理でしか伝えられない事があります。特にこの自然の豊かさ、もっと言えば自分達が住む地域の豊かさを表現するのに料理に優る方法はないと思います。

言語化出来ない情報、言語化出来ない感動を余す事なくお皿に乗せたい。しかも整然と。

その事で頭がいっぱいになってきた頃から、非常に文章を書くのが難しくなってきました。

以前はもう少し右脳と左脳のバランスが良かったのでしょう。

最近は右脳に振り切ってるのかも知れません。

逆に以前はお皿に表現しきれなかった事をツラツラと書いていたのかも知れません。

間違いなく最近の料理は少しシンプルになってきていますが、お皿の上の情報量、熱量、仕事量ジラソーレ史上群を抜いてます。

そして、僕が喝采を浴びる為の料理でなく、いかにこの時期の針イカが美味しいか、明石のタコって、この火入れでこんな表情するんですよとか、メイタカレイとアーティチョークのこの時期1ヶ月弱だけの最強の相性とか、北海道の高橋さんって羊バカが育てる、愛情を畜産で表現した羊に何とか2人分の愛情乗せて焼きたいなとか、僕の頭の中は素材と産地と生産者さんの自慢しかなく、彼らが届けてくれる素材を料理する喜び、感動をお客さんと共有したいという気持ちしかなくなりました。

そしてジラソーレの料理に欠かせない淡路島の樂久登窯さんの器との出会い。

樂久登窯の西村さんとも良く時間を忘れて数時間語り会います。それも僕にとって貴重で素敵な時間です。(明石の魚屋とも時間と次の日の仕事も忘れて長時間飲みますが)

彼の渾身の新作の器に初めて料理を盛る時、ちょっと一瞬時間が止まったんちゃうかと思う事があります。

一皿作り上げるのに、沢山の生産者からの言葉にならない情熱と工夫と苦労の詰まった素材が届き、ヒーヒー言いながら必死のパッチで作った料理を淡路島の風景を切り取った様な器に盛る。

その時のお皿の上の情報量は何時間話しても説明しきれません。

もし料理で伝わらないなら、言葉で伝わるはずがないのです。

めっちゃ体よくコラムを書かない理由をツラツラと書きましたが、事実です笑

ではご機嫌よう

ゴールデンウィークの空席のご案内です。

皆様、いつもありがとうございます。

お変わりございませんか?

ジラソーレメンバーは少し前にイタリアに行ったり、ワインの輸入を始めようとしていたり

変わらず元気に楽しんで過ごしております。

ゴールデンウィークの営業ですが、月曜定休日以外は営業しておりまして、

実は満席をいただいておりましたが、

グループの方々のキャンセルがございまして、それぞれの日程の空き状況をご案内致します。

4月29日(土)昼夜満席

4月30日(日)昼夜1テーブルづつ空席あり

5月1日(月)定休日

5月2日(火)昼夜満席

5月3日(水)昼夜満席

5月4日(木)昼は満席、夜1テーブル空席あり

5月5日(金)昼は満席、夜2テーブル空席あり

5月6日(土)昼夜2テーブルづつ空席あり

5月7日(日)昼夜満席

5月8日(月)定休日

タイミング合いますようでしたら、ご予約をお待ちしております。

画像は、とある日のお昼のプリフィックスコースの中の一品。

【ナポリ風 “溺れタコ”のソースのリングイネ】

ジラソーレといえば、タコとイカ!とよく言われますが、

本当によくオーダーいただいております。

このクニクニと柔らかい歯ごたえは一度体験してしまうとクセになってしまうそうです。

フォークで切れるタコです。

タコが貴重な今の時代ですので、

入荷が無い場合、こちらのメニューはございませんが、ご容赦くださいませ。

では、皆様良いゴールデンウィークをおすごしくださいませ!

輸入したいアントニオのワインのお話

長くなりましたが、輸入したいワインのお話です

【アントニオがワイン造りにおいて大切にしているのは〝それらしさ〟。】

旅の中盤に今回の旅の目的の輸入したい

〝カンティーナ ディ トゥリウンフォ〟

ワインが造られるモンテソンマ、ヴェスヴィアーナという街に来ました。

ナポリの風景と聞くと、海と山と街が浮かびますが、まさにその描かれてる山の中です。

ナポリからは車で東に山道をぐるっと登ると30分ほどで到着します。

このあたりはアプリコットも有名なエリアです。

ヴェスヴィオ火山は2000年程前は一つの山でしたが、余りにも有名な噴火の際の火口の縁が、ソンマ山と呼ばれる様になったそうです。

左がモンテソンマ、右奥がヴェスヴィオ。

なので、描かれているものも右奥だけが火山になっていることが多いです。

この山を綺麗に分けるラインは、噴火した際に溶岩が流れた跡がこの二つの山の分岐点だそうです。

実際にここだよ!と、教えていただきました。

車から出ると翌日雨だったこともあり、風は吹き抜け、湿度は少し感じ、丹波へ雨の日に行った時を思い出しました。

肌感覚的にはそんなに標高を高く感じてはなかったのですが、畑に到着した際に標高を尋ねましたら600mで、モンテソンマで1番標高の高い場所でカタラネスカを栽培していますと言っておられました。

こちらの畑は仕立てはギュイヨでしたが、

南の斜面に行くとテンドーネ ヴェスヴィアーナという通常のテンドーネよりも葉で実が隠れない仕立てがこのエリアの伝統的な仕立てとしてみられます。

葡萄畑はモンテソンマにも、ヴェスヴィオにもあるそうで、

葡萄品種としましては

●コーダ ディ ヴォルペ

●カタラネスカ)

●カプレットーネ

●ピエディロッソ

が特に有名です。どれもイタリアらしい葡萄の名前です。

キリストの涙という名前のワイン

『ラクリマ クリスティ デル ヴェスヴィオ』が生み出される葡萄品種です。

私がワインの勉強を始めた際も、

このワインの名前のエピソードをよくお客様にした事を覚えています。

特にカタラネスカは少し前は食用のみでワインにすることさえもなかった品種ですが、

最近は葡萄の個性とポテンシャルに着目されて、ラクリマクリスティ デル ヴェスヴィオのみに限らず、100%カタラネスカのワインも作られています。

話を聞くと皇帝アウグストの別邸の遺跡があり、その遺跡も含めてこのエリアは東京大学と研究が進められているようです。

--------------------------品種の特徴を感じれる試飲をさせてもらいました。

①カプレットーネ100%

外見は迷いなく濃いイエローです。

カプレットーネは葡萄の房が山羊のあごひげに似ているからその名前がついたとか、山羊の様に沢山で行動する所を葡萄の身に喩えたなど諸説あるようです。

テイスティングして特に印象的だったのは

塩味でした。

最近、海側の地域のワインでも少し暖かくなって葡萄が甘みを増したのかほんのり感じる塩味となっているワインが多くなっていましたが

これほどまでに塩味を感じたワインは久しぶりでした。骨格もしっかり感じましたので、

貝を使ったお料理やバッカラとの相性が抜群だろうな!と、思い浮かびました。

説明を聞いても愛すべき塩味があること、

醸造所の口コミを見ても魚介との相性が抜群である誇るべきヴェスヴィオの葡萄品種と書かれているのがチラホラ。

〝山なのに、大きく海を感じる。〟

アヴェッリーノでも思いましたが、

さらに実感しました。

ブレンドしてもこのカプレットーネがワインに塩味を補いますとのこと。

続いて

②カタラネスカ。

カタラネスカは皮も厚くタンニンも多いのでワインにほんのりいい意味での渋みも感じます。カタラネスカはブレンドした場合骨格(彼らはミネラルと表現していました)や旨味の役割です。

トゥリウンフォのカタラネスカで造られるワインは香りはフレッシュなアプリコットの反面ドライフルーツの香りを感じます。口に含みますとぽてっとした甘みを一瞬感じその後に必要なやや丸みを帯びた酸味、塩味、旨味、苦味とタンニン、一見おっちょこちょいそうに見えた女性がバリバリのキャリアウーマンだった様なワインです。

グラスを小さくするとゴルゴンゾーラドルチェとの相性が抜群だった事にも驚かされました。

この地ではラグー(煮込み料理)にも、フリットにも、お魚でもこのワインはよく合うんだと更に熱量をあげてお話してくれてました。

一本の木から大体1〜1.2kgの葡萄が収穫出来ますとのことで、トゥリウンフォのワインを1本作るには1〜1.2kgの葡萄が必要ということで、ちょうどカタラネスカですと1本分です。

『南イタリアワインって甘いですよね?』と言われることがない味わい。

実際に日本では南イタリアワインは甘いイメージがあるようでお客様にも言われる時がありますよと伝えてみましたら、

キョトンとした顔で【まさか〜!】という様なお返事でした。

他のエリアに甘く感じるタイプもありますが、ここモンテソンマ、ヴェスヴィアーナは甘くなく、しっかりと感じる塩味と酸味も特徴ですと即答でした。

③コーダ ディ ヴォルペ100%

現地で数種類飲んで改めて白い花の様なフラワリーな香りと優しさを強く感じました。

マスカットの様な香りも感じ、味わい柔らかくまろやかな塩味、旨味もあります。

ブレンドする場合のコーダ ディ ヴォルペはワインの香りと香りの余韻の長さを補います。

グラスで飲み始めてもついついボトル飲み干して次にいってしまうワイン、

毎日飲みたいワイン、

そして実際に毎日飲めるワインでありたいとアントニオ。

④ピエディロッソ100%

トゥリウンフォのピエディロッソは、

小さな黒いベリーの香りとほんの少しのジャミーさ、そして口に含むとトゥリウンフォのピエディロッソはエレガントです。食事に合わせて通常の中庸のサイズの赤ワイングラス、又はブルゴーニュグラスで楽しめるエレガントさを感じます。

実は前回のイタリア訪問時も今回のイタリア研修旅もあえてレストランでもピエディロッソ100%ばかり注文し飲む様にしました。日本にもピエディロッソ100%は少ない事、私自身もピエディロッソの共通の特徴はこうであると言い切れる程、ついついタウラージ飲んだりアリアニコ飲んだりしてしまってアリアニコに比べて飲めていないこと、それと私の感覚でポジティブな味わいで確認したいことがありました。

何度も何度もピエディロッソを飲んで、

私が日本で飲むピエディロッソとイタリアで飲むピエディロッソでポジティブに感じていた要素は確信へと変わりました。

日本でもピエディロッソもカタラネスカも、

これから更に注目されて欲しい葡萄品種です。

アントニオは、ピエディロッソにはアーティチョークやバッカラ含むお魚、トマトや豪華な魚介などと楽しめるワインと言ってました。

たしかに、

ジラソーレといえばタコ!アリアニコも合いますがピエディロッソはマリネしたタコとの相性も抜群です。

⑤アリアニコ100%

⑥グレーコ100%

⑦フィアーノ100%

⑧ファランギーナ100%

のワインも試飲させて頂きましたが、

こちらはまた別のエリアですので割愛致します。

-----------------ここからは畑を歩きながら

この辺りは、

溶岩の噴火の後の鉄分の多い砂質です。

溶岩は大きいものが砕けて小さくなり、そののちの最終系は砂質です。

あと、これを見て!と、シェフは手のひらにちいさな石を数個置かれました。

シェフが驚きながら、

『うわー、これはすごいわ、

すごいな。うわー。湯浅すごいで、コレ』

と、やらせの様な反応を繰り返してましたので、重たいとしても、そんなに重たくないはず、小さな石が。と、内心そっと思いながら

横目になんですかー?と、

半信半疑で手のひらに乗せました。

・・・

『かっっっっっっる!!軽ツツツツツツツツ!!わ、なにこれかっる!軽ツツツツツツツツ!』

予想とは逆で、軽い事に対する驚きでした。

見た目は白く冷たそうな石が、

フワッと常温のまさに軽石でした。

ピエトラ ポミッチョと言います。

シェフに疑ってすみませんと心の中で謝りました。

こんな石は海にしかないし、

この地でしかないよ!と、イタリアーノ達は説明してくれました。

後々ヴェスヴィオの噴火を調べてましたら、

溶岩と共にこの軽石も噴火した様です。

アントニオがキレイな景色が見えるから散歩しようと誘ってくれたエリアには

溶岩の大きな塊がありました。

--------------------畑を見た後に

今後アントニオが欲しいと思っている土地を見に行きました。

このエリアの土地の高さが至る所で違うのは、溶岩の流れて行った形跡で、溶岩が重なりあったり、よけたりなどして、同じエリアなのに、一定の高さのいわゆる平ではなく、ではなく丘でもなく、明らかに高さが違うんですと説明を受けます。

見渡してみますと、土の色が右や左やあっちゃこっちやで全く違うのは、

この辺りの白い土壌は初期の噴火だそうです。最初の噴火は表層なのでそんなに色んな成分を含んでおらず、何度か噴火が続くにつれ、深い所から噴火し、硫黄など色々な成分を多く含んだ溶岩が流れ、2000年近く経った今、土壌の色の濃淡を生み出しています。

いずれはここに畑を持ちたい!そして近くにカンティーナも。

----------------------長くなりましたが、

お読み頂きましてありがとうございます。

そんなこんなで土地の話を聞きながら、

アントニオの今後の夢も聞き、

その後、オフィスで8種類改めて彼のワインをテイスティング致しました。

畑を見て、話を聞いて

どのワインにも共通するアントニオが手がけるワインの味わいがありました。

〝Gusto di Antonio〟

タイトル通りアントニオは、

〝それらしさ〟を大切にしています。

アントニオらしさ、

その土地らしさ、

イタリアにおいてのワインの在り方らしさ、

その葡萄品種らしさを表現したワインを

ジラソーレらしく皆様に

お伝え出来ればと思います。

今回のイタリア旅で

更に日本で彼が手がけるワインを皆様に

ご案内できる日が楽しみになりました。

Grazie mille ,Antonio.

ジラソーレで働いてますとほぼ携帯を触らぬまま日々が終わってますので、移動が多いイタリア旅でしたので久々にSNSも頻繁にアップしましたが、お付き合いいただきました皆様ありがとうございました

私が見たワイン産地と空気感を共有出来てましたら嬉しい限りです。

無事に日本に到着しております。

明日からまた宜しくお願いいたします

イタリア研修から戻りました!

お休みをいただき、イタリアに研修に行ってまいりました!

何事もなく無事に戻りましたのと、

輸入予定のアントニオのワインの葡萄畑に醸造所など産地訪問してまいりました。

また畑の様子などはコラムでも更新致します!

では25日からまた宜しくお願い致します。

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