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O'zampo!! ナポリのクリスマスからお正月まで

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O'zampo!! ナポリのクリスマスからお正月まで

皆さま!遅くなりましたが、明けましておめでとうございます!

パティシエ藤本です!
本年もジラソーレをよろしくお願い致しますfuji

さて皆様、お正月はどのように過ごされましたか?
私はジラソーレで働き始めてから初の31日、元旦を連休いただき久しぶりに実家でゆっくり過ごしました。
毎年、年末オードブルを楽しみにしていただいていたジラソーレマニアの方々にはほんの少し物足りない年明けだったかもしれませんが、今年はオードブルやめようかと決定した私達も同じくらい寂しかったですsad。年末営業中ずっとシェフとなんだかやらなきゃいけないことを忘れているような、好きな人がいないクリスマスのような、まだ何も宿題してない夏休み終盤のような。。。そんな感じやねと呟いていました。

そのかわり、年末・年明けレストランでお食事していただいたお客様には満足して帰っていただいたのではないかなあと思っております。120%のパワーで営業できたのでgood
実は昨年までは、いや、もう一昨年の話ですね、年末になると夜、12時1時頃ディナータイムのお客様が帰られてからオードブルの仕込みに取りかかり、3時頃家に着く。
31日のお引き渡しの日には、日が昇るまでオードブルの最終仕込みをし、一度帰宅、仮眠、また朝7時に出てきて盛り付け、包装をお渡しの時間までに終わらせてという、なかなか非人間的なハードスケジュールだったのです。
年末だけのイベントということで、私達スタッフも年に一度のお祭りという感覚でフラフラになりながらも乗り切っていたのですが、今年は人手不足ということで(今現在ランチ2種類、ディナー2種類と別にアラカルト全てシェフ杉原が一人で仕込みをしています。もちろんどのコースも作りおきのお料理なんてございません。パスタやメインだけでなく、付け合せのサラダのドレッシング、スープ、ソースなどもお客様のテーブルに置かれる少し前にほぼゼロの状態から料理し出来上がったものしかお出ししていません。)
働き方改革ではありませんが、今年はしないという選択があってもいいのではないかという結論に至りました。

その延長で昨年の後半からは前日までにご予約いただいたお客様みんなに満足して帰っていただこう!を目標にしてやってきました(現在進行形の目標です。)
何度かリピートしてくださっているお客様ならお気づきかと思いますが、ご予約の時点でわかっていれば、たとえ連日で来ていただくことがあっても両日全く同じお料理内容でお出しする事はありません。
わざわざ予約をいただいてジラソーレに遊びに来てもらう。お料理はもちろん、ジラソーレを楽しんでお帰りいただく。
このスタッフメンバーでできる最大限のことは何かと考えて決定したことです。

そのため当日にお問い合わせいただいた方を始め、何度も問い合わせ頂いたものの、どの日も予約がいっぱいでお断りしてしまった方々、なぁんかジラソーレ行きにくくなったなあ。despairとお思いの方もいらっしゃると思います。お断りしてしまった方々、すみません!

ですが、その分ご予約が確定し、お越しいただきました際には美味しく楽しく、ああ、また来ようかdeliciousと満足していただけるよう毎日頑張っています!
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・・・と随分話が長くなりましたが、今回のテーマはそう!私がナポリで感じたイタリアと日本の年末の過ごし方の違いについてお話ししようと思います


ご存知の通りイタリアはカトリックの文化ですので、クリスマスは春にあるパスクア(イースター)と同じくらいとても重要なお祝いです。
12月に入ると街はどこもイルミネーションでいっぱい!shineshine
私が働いていたレストラン"トッレ デル サラチーノ"も豪華なイルミネーションが飾られていました。
綺麗な装飾を見た初日こそ、「うわ〜すごい!綺麗〜heart04!!」だったのですが、毎日毎日忙しいなか嫌でも目に入るので、クリスマス当日はもういいわと結局写真を撮るのを忘れていました。
ちなみにレストランに飾ったイルミネーション、年始も付けたまま、2月中旬にやっと取り外していました。
さすがイタリアですねー


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これはトマトでできたツリーxmas

 

 

 


日本だと12月24日の夜って恋人とデートをする日じゃないですか?ジラソーレでもその日は毎年カップルのお客様でいっぱいです。
イタリアだと24日のお昼は営業していましたが、夜はレストランは閉めていました。
みんな家族と家で過ごすんですよね。eyeそれはレストランスタッフも同じ。実家がナポリから遠く寮生活をしているコック達はシェフの家に招かれ一緒にディナーを楽しんでだりしていました。
私はパーティには参加しませんでしたが、イタリアの一般家庭では大きなツリーを用意しプレゼントの交換、小さな子供には靴下の中にプレゼントを忍ばせて隠しておき、次の日の朝子供が見つけるというサプライズを本当にするそうです。
一緒に働いていたコックのサルバトーレ君は付き合い始めの彼女になんと子犬をプレゼントしたそうです。が、その後間もなく破局、、、子犬はどうなったのでしょうdog


一方イタリアの大晦日はパーティパーティ!です。
大晦日のディナーはカウントダウンパーティでお客様はレストランで年越しを迎えます。(当日来られた方々はほぼ常連さんのようでした)
当時、初のイタリアでの年越しを迎える私は夜12時前に掃除が始まりこれでみんな家に帰ってクリスマスのように家族で年明けを祝うんだなあhappy01と考えていたのですが、大違い。
カウントダウンが近づくとシェフが「掃除をやめてみんなホールに出ておいで!」とみんなにスプマンテを配りました。2番手のコックはレンズ豆のスープを炊き始めます。
私が働いていたレストランは結構田舎の方だったんですが、年が明けた瞬間どこからともなく花火の音が。そうです、イタリアでは年明けを花火でこれでもかというくらい盛大にお祝いします。
そしてその場にいる人みーんなにおめでとう!おめでとう!とキスしハグして回ります。
花火の音とアゲアゲupなBGMで隣の人の会話も聞こえないくらいし、もう誰に挨拶したかもわからないしレストラン内はお客様とスタッフが入り混じりぐちゃぐちゃで完全にお祭り騒ぎでした。

深夜1時頃レンズ豆のスープが出来上がり、スタッフは厨房に戻ってスープにザンポーネを入れて一緒に食べます。
レンズ豆は平たくお金の形に似ているということでお金が入ってくる縁起の良いものとして新年必ず食べるそうです。
ザンポーネは簡単に言うと豚足pigの詰め物のような食べ物です。
サラミのような、でも豚足のコラーゲンも感じる、好きな人は好き、苦手な人は苦手。な食べ物でした。
私は初めて食べたのですが、レンズ豆のスープに浸して一緒に食べるとなかなかGOODでしたよ。
イタリアでは豚は豊かさ(栄養価の高いことから)や多産の象徴とされていることからこれも縁起の良い食べ物として年明けに食べられるんだそうです。
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写真はイメージ写真です。本当はもっとスープな感じでした。

「サアヤ!これ何て名前か知ってる!?」冗談好きなアレッシオ君が聞きました。
私「いや、初めて見た!何ていう名前?」
アレッシオ「これはイタリアではザンポーネって言うけど是非サアヤにはこの名前を覚えて欲しい!ナポリ語でこれはザンポーネじゃなくて、オ・ザンポーッ!っていうんやで!ほら!オ・ザンポーッ!!」
私「オ・ザンポー!!」
アレッシオ「いや!ちがう!もっと、こう!オゥ・ザンポーッって!」
私「オーゥ!ザンポーゥ!?」
アレッシオ「そうそう!!オゥザンポー!」
私「オ!ザンポー!
アレッシオ「オ、・ザンポーッ!」
というわけでそれ以降1ヶ月間くらいアレッシオ君と目が合うたびに"オ・ザンポー」の特訓が始まり、私の中でイタリアのお正月はオ・ザンポーでいっぱいになりました。coldsweats01

ちなみに他の友達に日本のクリスマスや年越しの過ごし方を説明すると、文化が違うっておもしろいねえとびっくりしていました。私も実際体験してみないとわからないことが経験できていい思い出になりましたlovely

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え?ドルチェの話は??
そうですね!すっかり忘れていました。
クリスマス期間中、パネットーネ、ストゥルッフォリ、ロッココ、モスタッチョリ、ゼッポレなど沢山クリスマスの小菓子を作ったのですが、唯一携帯に保存していたのはこれだけ。

 

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伝統菓子ですが、味は正直なんてことない、私たちがお祝いの時に紅白饅頭をなんの思いもなく、なんでか絶対食べるものとして食べるのと同じ感じかなあと感じました。

 

 

 

 

 

 

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これはクリスマス期間中のドルチェ。洋梨と生姜とキャラメルの組み合わせでした。

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イタリアのレストラン1月1日から通常営業で日本のように長い正月休みというのはなく、会社などは12月24日から大晦日まで休みというところが多いようですね。

 

 

今回のコラムいかがでしたか?
デザートの話10%もありませんでしたが。たまにはこういうのもありかと202011619328.jpegsmile

 

 

これは知る人ぞ知るあのジェンナーロ・エスポージト氏。
トッレ デル サラチーノのオーナーシェフ。
お手本見せたるわって言いながらゼッポレを揚げているところ。結構おちゃめです。

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