芦屋のイタリア料理とイタリアワインのお店

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本当に皆様のお陰です!ジラソーレ15周年のお知らせ。

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本当に皆様のお陰です!ジラソーレ15周年のお知らせ。

今回のコラムも長いので、読みたい方だけどうぞ(笑)!

 

先に周年イベントのご案内します。

まさかの2daysです。

6月4日(日)

11:30-14:30

15:00-18:00の2部制で、¥8000円の会費制で仔豚の丸焼きを含むこれでもか!の料理、プロセッコ、ソフトドリンク飲み放題、お店の全ドリンク2割引き!

しかもワインなどの持ち込みもO.K!という内容です。

この日は倉敷からジラソーレ出身のトラットリアはしまやの楠戸シェフも参戦!

知ってる方も、知らない方もよろしくお願いします!

お席はレストランとバール同じ扱いでご用意いたします。

お子様連れだとか、ご高齢だとかを考慮して席割を致しますので、ご理解くださいませ。。

 

6月5日(月)

僕の親友、西宮のRistorante da'lupo の森シェフとコラボイベント

究極の無秩序とハーモニーをお届けします。

¥12000 仔豚の丸焼きと森シェフが焼く鳩料理を含むお料理とフランチャコルタスプマンテ飲み放題付

ワイン持ち込み自由!ジラソーレのワイン2割引き!

 

18:30開場

19:00スタート

 

22時頃からの同業や友人のご参加も大歓迎!

4500円で、スプマンテ飲み放題と残っている料理笑

僕と森さんも飲みますので、そこから新しい料理はあまり期待しないでね、うふふ

食べ物の持ち込みもどうぞ。

あとはその場で考えます。

こちらもお席は、レストラン、バール共に同じように利用して頂きます。ご理解くださいませ。

 

どちらも完全予約制です。

 

 

 

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15年…

長いようであっという間でしたが、でももう一度この同じ15年を、双六ゲームのようにスタートに戻れとなれば無理です。

前しか、未来しか見ずに一歩づつ歩んだから今日まで何とか持ちこたえました。

15年がゴールな訳でもありませんので、これからもそうして進むしかありません。

 

この15年を一言で表すと大変だったの一言に尽きます。

火事もあり、ガス爆発あり、詐欺にもあったし、何回も裏切られたし…でも僕も沢山の人を無意識にでも傷つけたり、追い詰めたりもしてきました。

今となれば多大に反省もしますし、今まで関わって下さった方にはそりゃもう感謝もしております。

 

 でもこれだけ言えるのは、結果としてあまり良くなかったことでも、その瞬間、瞬間は全力で過ごしてきて、その時の僕なりの最良の判断をしてきたつもりです。

いつも、より良くするには?と悩み続けていますが、案外迷いはありません。

もし失敗したら謝ってやり直せばいい。

そう思えるようになりました。

失敗の内容にも寄るのでしょうが、1度や2度の失敗で完全に信用を失うほど,適当にやってきた訳ではないという自負があります。

15年かけて、自分が本気で向き合っていながら上手く行かなかった事に対し、謝罪する自信がつきました。

これに関しては、非常に大きな成長だと思います。

 

芦屋のように小さな街で15年続けようと思うと、いかにリピートして頂けるかに尽きると思っています。

10年間以上、ご予約下さったお客さまが何を召し上がったとか、食やワインの好みなどを書き残し、次回ご予約頂いたときにお好きな物をご用意したり、前回とお料理が被らない工夫をしたりしてきました。

これは僕がお客として、レストランで受けるサーヴィスとして一番嬉しいサーヴィス。

だから、これだけはオープン当初から相当頑張ってきましたし、レストランには予約していきましょう!と、オープンしたての28歳の若造が生意気にもお客様に啓蒙活動してました。

 

やっぱりね、悔しいんですよ。

お越しになるの分かっていれば、あれ仕入れといたのに、これ仕込んどいたのにって思うのがね、悔しいんです。もっと楽しんで頂ける工夫できるはずなのに。

一時期、その思いが強くなりすぎて、完全予約制のお任せコースだけにしようかと本気で悩みました。

 

本気で頑張っている人が陥りやすい失敗の代表ですね。

工夫が本質を上回ってしまうケース。

真面目なスタッフの失敗は、大体このパターンです。

 

例えばディッシュウォーマーという、お皿を温めておく収納庫があります。

最初のお店では導入出来なかった機材。

1軒目のお店ではお皿1枚づつ直火で焼いて温めていました。

もうそれだけで凄い労力です。

オーヴンに入れても温まりますが、お客さんが触れる淵まで熱くなります。

直火で皿の真ん中を焼けば、お皿は熱々、淵は温かい位に調節できます。

もうこのお皿温めるのが、大変で面倒で、でも熱い料理は熱い皿にと修行中徹底してきたので、止めるわけにはいかないし。。

最初の移転はディッシュウォーマーが置ける店にしたい!というのが大きな理由の一つでもありました。

 

1軒目の店で働いていた、大神くんや楠戸くんもディッシュウォーマーは喜んでいましたね。ホント大変でしたから。

不思議な事に、ディッシュウォーマーが店にあるのが当たり前なスタッフは、ほぼ全員お皿を出して並べるのが早すぎるんです。

高いお金出して、スペースも電気も食う,この皿を温めるしか能のないディッシュウォーマーがせっかく温めたお皿をどんどん並べちゃう。

料理盛る頃にはお皿冷めちゃってるんです。

そして概ね彼らに悪気はありません。

むしろ効率を考えて(彼らなりに)今のうちにお皿並べてその後これしてって、考えてるのだと思います。

考えること自体は良い事です。

でも彼ら目線の効率には、大体ロマンがありません。

なおかつ効率的でもありません。

作業の箇条書き止まりです。

ロマンチックにこれをしようと思うと、料理が仕上がるタイミング位読み取って、数枚から十数枚位のお皿を並べるのは、呼吸を止めてダッシュです。

無酸素運動な仕事のはずなんです。

それを負荷を掛けず、効率よく(彼ら目線で)やってしまうと、お皿が冷める。

ガス台であっつい思いして直火でお皿を焼き続けてた側から見ると、十数枚の皿を並べるのなんかに効率もへったくれもありません。

究極の非効率でやってた訳ですから。

大体ロマンは無駄な部分(無駄に見える部分)にあるものです。

 

そもそもご来店下さった方に、より満足度を上げる為の工夫として来店履歴を残し、次のご来店に繋げるためにしている工夫が、そこに注力しすぎると、如何に気軽にお越しになるお客様が来にくい店になるかという工夫に、ゆっくりと、自然に、でも確実に形を変えていきます。

危ないところでした。

でも未だに、レストランには前日までに予約をして行こう!という啓蒙活動は続けています。もしキレッキレの料理を望むなら。

ホッとしたい時に、ジラソーレにお越しの方も沢山いらっしゃります。

そんなお客様のためにアラカルトも続けてきました。

コース料理のばら売りではありません。ホッとする料理です。

 

お任せ料理は相変わらず渾身の力を込めますし、ホッとしたいお客さんにホッとする料理をお出しする楽しさも見出しました。

やっと少しは肩の力が抜けたのかも知れません。

 

最近お客さんとのやり取りのなかで、あ、僕はこんな店がしたかったんやな。と、思える事が増えてきました。

理想に近づいてきたというより、理想的な瞬間が点在するようになってきました。

 

どんな瞬間かというと、お客さんと一体感を覚えたり、繋がった気がしたり、分かり合えたりした気がする瞬間です。

もし大都会や超観光地で店をしてたら、もしかしたら売り上げはもっとあるかも知れませんが、週に何回も来て下さったり、下手したら昼、夜続けてお越しになる方ってあんまりいないんだろうな、と思います。

 

きちんといらっしゃいませと言った後は、お客さんにも気軽に突っ込み入れれたり、ボケれたり、この客単価の店としてはフランク過ぎるかなと思う事もありますが、決して初めからそんな接客をしていた訳でなく、気が付くと店とお客さんながら、人対人のお付き合いをさせて頂けてるなぁと、つくづく幸せに思います。

これって、非常にイタリア的なんですよ。

イタリア料理店として、こんな素敵な事ありません。

 

最初に自分が掲げていた理想より、もしかしたらずっと素敵な店になりかけているかも知れません。

もしそうなら、それはお客さんの力です。

お客さんのお陰です。

ずーっとバタバタしてきましたが、最高にロマンチックな15年でした。

本当にありがとうございます。

これからもよろしくお願い致します!

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