春支度
春支度
2月は大雪が降りましたね。
各地で大きな被害が出ましたが、皆様大丈夫でしたか?
さて、急に春めきました。
僕の頭は年中春めいていますが、水道の水も延髄に衝撃が走るほど冷たくないし、いよいよ春ですね。
春は、1年で一番得意な季節。
食材のヴァリエーションも増えますし、楽しいですね。
まだ、肌寒い日も続きますので冬っぽい物もありますし、春先取りな料理もあります。
ちょっくらご案内しましょう。
最近、突出しの後の冷前菜で良くお出しする、ミル貝の料理。
生のミル貝、フリアリエッリ(ナポリの葉ブロッコリ)、カリフラワーのピュレ、ミル貝のジュレ、水牛のモッツァレラ。
これらの食材を色々一緒に召し上がって頂くとあら不思議。
ミル貝だけ食べるより、ミル貝の味が鮮烈に感じます。
ポイントは油脂分。
カリフラワーのピュレの中に入っているだけで、後はオリーブオイルも一切無し。
以前から、生の貝に生のオリーブオイルって合わないなーと思っていました。
なんか、無意識にかけがちですが、最近そういうことを細かく見直しております。
すると、塩、コショーってセットみたいになってますが、コショーもあまり使わなくなりました。
使うときはしっかり効かせますが、魚、肉ともにほぼコショーはしなくなりましたね。
逆に、貝なんかはコショウ合うと思います。
パンって生き物やなーと最近思っています。
先ず、一般的に天然酵母と呼ばれる、自然発酵種。
簡単にいったらレーズンやヨーグルトなんかの糖質と粉と水を混ぜて放置。
ちょっとづつ水と粉を足しながら更に放置。
放置。
と、放置プレーを続けると酸味が出て、ブクブクしてきます。
只の粉と水だったものに、生命が宿るのですね。
ちょっと神になった気分になれます。
この天然酵母やパン生地ってほっとくと、ドンドン乾燥します。
で、表面カピカピになるんですが、そのカピカピの下は全然大丈夫なんですね。
なんか、怪我してカサブタ出来るみたい。
表面をさっとカピカピにして中を守るというか、全滅を防ごうとしている感じで凄いです。
更に、この急に春らしくなったりすると、発酵が急に活発になります。
オーブンに入れる前から100点の顔してます。
可愛くて仕方ない。。。
ナポリのバールでの朝ご飯と言えば、コルネット(クロワッサン)かグラッファ(この揚げドーナツ)
朝一から糖質、脂質共にマックスです。
でも、ほんとに目がシャキーンって覚めます。
超ハイカロリーですが、必ず笑顔になります。
ナポリでお菓子屋で働いてた時、毎日の朝一の仕事はグラッファからでした。
数か月だけの契約でしたが、毎日食べていました。
流石に見るのも嫌になりましたが、日本に帰ってからたまに無性に食べたくなります。
最近は賄用に仕込んでる事がありますので、ご希望の方はご予約時に有無をお尋ねください。
基本プレーンですが、クリーム入りも美味しい。
さみしがり屋の僕は、はち切れんばかりのクリームを詰め込みます。
昔から妄想癖が酷いのですが、妄想のテーマの一つにサバイバルというのがあります。
僕、サバイバルオタクです。
その、サバイバル妄想のステージの1つに無人島があります。
サバイバル妄想の中では比較的楽しくて、簡単です。
幼少のころから、無人島に持って行くリストというのが頭の中にありまして、持って行けるヴォリュームも決まっています。
何か、新しい持って行きたい物が見つかると、何かを諦めなければなりません。
それがルールです。
無人島に持って行くリストに加えました。
孤独が限界に達して気がふれそうな時でも、グラッファで笑顔が生まれます。