芦屋のイタリア料理とイタリアワインのお店

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2024年11月

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近況報告


やっと涼しくなってきたと思ったら、もはや寒いですね。

大好きな秋が短くなって行くのは寂しい限りです。

今年の夏の暑さと長さは異常でした。

皆さんそれぞれ大変な経験になったと思いますが、特に農家さんの苦悩は相当だったと思います。

この気候がスタンダードにならない事を願うばかりです。

数年前から思い切って瀬戸内の魚介類と兵庫の瀬戸内沿岸の産物に特化したメニューに振り切り、

瀬戸内ナポリ料理と旗揚げしました。

完全に、かつ完璧な自己満足の世界を形成するためと言っても過言ではない舵きりでした。

自己満足の一環として休みの日はほぼ産地巡り、生産者巡りに費やしていくうち、

生産者さん達と揺るぎない絆、仲間意識が生まれました。

それぞれの生産者さん達を友人とも呼べるかも知れません。

しかし友情とは違う『仲間意識』をそれ以上に強く感じる様になりました。

仲間意識とは目的を共有できる事だと思っています。

実はこれ、相当に尊い関係だと気づきました。

目的を共有する。

簡単なようで、家族でも夫婦でも、ましてやスタッフとも完全な目的の共有は難しいものです。

今、僕が付き合って頂いてる生産者さん達は、皆さんそれぞれその先にご自身の生活や、

さらに守ってあげなければならない生活も抱えているので、

当然、売り上げに対する考えもしっかりあると思います。

しかしそれ以上に彼等自身が、作り出すもの、携わるものに対して深い愛情を持ち、

その思いがカタチになった彼らの商品、作品を

僕自身心から愛でながら思うままに料理できる毎日は、料理人として完璧な幸福と言えます。

こっからもっと稼ぎたい、楽したいとなると色々狂い始めるんですね…苦笑

それよりやっと出会えた仲間達、やっと気付けた自分達が住む地域の自然の豊かさ、

その地域で育まれてきた地場産業や文化の大切さ、

そしてそれらは大切に守っていかないと失ってしまうかも知れない状況にある事、

今はその事で頭が一杯です。

僕の日々の暮らしとは料理する事です。

料理する事により色んな生産者や地場産業の方と繋がり、

彼等と同じ目的意識をもって料理をし続ける事でジラソーレも地場産業のひとつとなり、

この小さな地場産業の繋がり自体がこの地域の特色のひとつとなり文化となっていく事を

願っています。

小さな地場産業ひとつひとつの存続はそんなに顧みられないかも知れませんが、

その繋がりが文化になればきっと守るべき対象になると思っています。

そしてそれが実現すれば、僕達の日々の暮らしこそが文化となり、

万博などの様にお金をかけたイベントでなくても観光資源にさえなり得ると思っています。

それは正に僕が20代の頃、魂を焦がす位に憧れたイタリア像であり、

若い頃は現地の料理を再現する事が唯一の憧れに近づく手段でしたが、欲が出ました。

瀬戸内海を望む景色の中で、

世界中の人が訪れてみたくなる文化🟰地場産業を形成する一部となる。

これが瀬戸内ナポリ料理というコンセプトの全容です。

そして瀬戸内沿岸地域に世界中から人が集まる様になった後も、

地域の人達に愛される店でありたいと願っています。

僕がイタリアで行きたいお店は観光客で賑わってるお店でなく、

地元民で賑わっているお店だからです。

現実味があるのか無いのか分からないまま、ただただ新しい目標に向けて進んでいましたが、

先月函館で開催された世界料理学会in函館で瀬戸内ナポリ料理のテーマで登壇の機会を頂き、

最近の取り組みや思いを発表してきました。

その際、明石の鮮魚店つる一さんにも同行頂き、2人で瀬戸内海の魅力を精一杯話してきました。

同時につる一さんが研究してる新しい〆方も発表して頂き、会場は大興奮でした。

講演に当たり樂久登窯の西村さんの奥様、ちかさんに動画を使って頂きそちらもご好評頂きました。

その動画と登壇の様子の動画をYouTubeで公開しましたので、ご興味あれば是非ご覧ください。

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http://www.youtube.com/@OsteriaoGirasole

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https://www.instagram.com/osteria_o_girasole_official/profilecard/?igsh=MXVjaWsxNW54c3doZg==

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