2019年3月
少しずつ春っぽいメニューになっています。
年末からずっとバタバタしながら、信じられないくらい短い打ち合わせで、信じられないくらい良い改装工事をし、10年ぶりにイタリアにも行ってきまして、怒涛の日常に戻っています。
改装工事の件でコラムを長々と書いています。
書き終わったらアップしますので興味ある方は読んで下さい。
イタリア満腹珍道中もそれに続いて書きます。
この改装工事に至るまでの出来事や、今回のイタリア旅行も今後の僕の人生、ジラソーレの在り方に多大に影響すると思います。
どちらも超絶長いので、書き終わる頃には初夏の気配…となると大変なので、先にメニューのご案内から。
まず、今年はあまり大体的なお知らせをしませんでしたが、イカナゴが時々入荷しています。
もしかしたら、ジラソーレで一番人気があるかも知れませんね。
でも、本当はしばらくイカナゴを使いたくありません。
イカナゴにめちゃくちゃお世話になっていますので、僕発信でイカナゴの保護、いや大事なのはイカナゴ漁の規制ですね。
何故ならイカナゴだけでなく、あまりにも色んな魚種の稚魚を一緒に獲ってしまうのがイカナゴ漁。そして他の稚魚は異物として処分です。
明石の変態魚屋さんが今年の新年会の時、10年後は魚屋は天然魚だけでは食べていけなくなると思う、と言ってました。
料理人の集まりの新年会でしたが、皆んなシーンとなりましたよ。
違う魚屋曰く、3年イカナゴ漁辞めたら海は復活するのになぁ、との事です。
今年はイカナゴ仕入れず、不買い運動や!と思っていましたが、今年僕が買わないだけでは何も変わりませんし、獲っちゃってるもの買わなかったらこれまた絶滅危惧種の鰻の蒲焼が、土用の日にスーパーで売れ残りが山積みみたいになるのは絶対駄目だと思い、その為今年は浮かれてイカナゴ始まりました~と告知はしておりませんが、ご来店頂いたお客様にイカナゴで衝撃を与え、イカナゴで喜んで頂けた方にはイカナゴ保護のお手伝いをお願いしたいと思います。
アイディアがある方は是非お知恵をお貸しください。
話はそれましたが、
サクラマスのタルタル!自家製のブッラータのソース(新作!)
金目鯛と足赤エビ、針イカのジラソーレ焼き 葉付き玉ねぎと玄米と金目の出汁のソース(これも新作!ジラソーレ焼きとは、食材は限りなく生に近い火入れなのに、香りは超香ばしく焼けた香りを纏った状態の加熱法です笑)
この時期の定番、手長タコのグリル プンタレッラ添え
ウナギのトマト煮ポレンタ添え
ウナギは実はそろそろ終了。
次に控えるは、
フェンネルのフリット 甘エビのカクテル添え!
この料理、僕のナポリ野菜料理の本に載ってるけど、あまりに時間掛かるから実践では作ってませんでしたが、作り方を改良しましたのでコースに入れまーす!
パスタの新作
ホタルイカと2種のカラスミと卵のソースのストラッシナーティ(めちゃ評判!)
アワビ入りアマルフィ風レモンのタリオリーニ(潮の香りのパッケリに匹敵するスペシャリテに成長しました。これから牡蠣のシーズンは潮の香りパッケリ、それ以外の時期はアワビのタリオリーニどちらかは必ず選択肢に置いておこうと思っています。)
イノシシの赤ワイン煮込みのパッケリ
毎年、イノシシか鹿でこの料理してます。2002年から毎年ですね。
今年、ソースとパスタの和え方を変えました。変えましたと言うより、新しい和え方を編み出しました。
物凄く地味ですが、大変効果的なテクニックだと思います。
10年後にはイタリア料理の新しい常識になってるかも?
もうすぐ終了です。
メインのラインナップは久しぶりの
ウナギの卵包み焼き!
超春っぽいです。
ホタルイカのパスタとウサギのメインをチョイスすると、卵玉子になりますので覚悟してください笑!
それと写真はまだありませんが、フランス、ピレネー産の仔羊が時々入荷してます。
見かけましたら是非!
勿論定番の淡路牛の炭火焼もご用意してます!
もう藤本が帰国しますが、ギリギリデザートも新作1個作りました。
オーヴンで焼くパンナコッタにアマレットのジェラート添えてます。
更にイタリアで買ってきた病気になりそうな程美味しいピスタッチオペーストのアクセント!
ちょっとズルイ新作ですが、間違いおまへん。
ちなみにババも1年間改良し続け、先日の定休日も店来てババ作り。
今回の改良で一旦完成とします。
藤本もみっちりナポリで修行してきますが、恐らくババはこのレシピでさせて下さいと僕に懇願するハズです。
今回の旅行でナポリ菓子も片っ端から評判の物食べまくりましたが、もうナポリを追いかけるのは辞めます。
僕には周回遅れのランナーの背中に見えました。
僕は僕のペースで走ります。
誰にも邪魔されず。
もし、僕より前を走る背中を見つければ死にものぐるいで追いつきますし、もし追い抜かされても必ずまた抜き返します。
日本でもナポリ料理は出来る。
何ならナポリ以上のナポリ料理が出来る。
今はそう信じています。