2014年4月
スタッフ募集のお知らせと、阪神間で独立をお考えの方に耳より情報。
さあ。
移転の日が近づいてきました。
非常に順調な部分と未知な部分と。
40歳になったばっかりですが、生意気にも3軒目のお店です。
店舗展開、いわゆる2号店、3号店ではなく、常に自分の居場所を作ってきました。
最初の店は10坪。
本当に狭かった。
仮に喫茶店としても小さい店でした。
そこで世の中で戦って行くという意味を理解し、調理師から料理人になりました。
先輩、上司という立場から、経営者、師匠という立場に変わりました。
誰も何も教えてくれません。
お店を開けた時、初めて税務署に行った日の事を良く覚えています。
事業所の開業の手続きみたいな物ですが、そこの職員さんにいきなり青色申告ですか?白色申告ですか?と聞かれ固まりました。
そんなもん、習ってへん。
日本人なら知っていて当たり前なのを前提に聞かれます。
温度卵が何度で出来るか知ってるし、砂糖を加熱すると何度で色付いてくるかも知ってました。
当時のイタリアワインのD.O.C.G、D.O.C,それぞれのリゼルバやソットゾーナも全部覚えていましたし、それぞれのワインの推奨ブドウ品種、許可品種も完璧に覚えていました。
自分でレストランを開業するのに、人一倍努力してきたつもりでした。
青色申告。。。白色申告。。。
なんやねん、それ。。。
思いきって聞いてみました。
僕
「あのー、正直高卒ですし、義務教育も義理程度しか受けてなく、残念ながらその授業があった日学校をサボっていた可能性が非常に高いです。
申し訳ございません。一度出直して、小学校からの教科書を全部見直そうと思いますが、大体何年生位で習うものですか?」
職員さん
「いえ、義務教育とかでは習わないと思いますよ.。。」
僕
「そうですか。では初めての来庁で、開業の手続きに来たと申し上げました。義務教育で習っていない以上、専門用語です。何なんでしょう?その青とか白とかカラフルなシステムは?国民の義務である納税の意思がありながら無知な若者は、皆、この苦い思いをするルールなのですか?」
職員さん
「失礼いたしました。もしよろしければご説明させて頂いてもよろしいですか?」
多少の語尾の違いはあるかも知れませんが、こんなやり取りで青色申告と白色申告の違いを説明頂き、結局当時の僕の馬鹿頭じゃ全く理解出来ず出直しましたが、プロフェッショナル(職員さん)の相手は必ずしもプロフェッショナルじゃない(無知な僕)事を学びました。
勉強するとか専門性のスキルを上げる事は非常に大切ですが、一歩間違えるとヒステリックになりますし、お客さん側は全く理解できない、そんな事望んでない、っていう可能性を垣間見ました。
今だから笑い話ですが、10坪の最初の店、オープン初日、火事になりました。
勿論僕のせいではないですよ。
ボヤで済みましたが、消防車7台来て、強烈な借金返済の初日に消防隊員に、延焼を防ぐために壁をぶち抜きます!とスポーツ選手の様に爽やかに言われ、はあ、、、何か手伝いましょか位は言ったかな。
茫然としてる僕に違う消防隊員が来て、火事場泥棒はホントに気を付けないとダメです。貴重品は大丈夫ですかみたいな事を言われ、何なんだこの世は。。。と。
これ書きながらニヤケテくるし、泣けてくるし。。。
今の店も、ここに書ききれない大事件一杯ありました。
この店にも消防車数台、警官十数人一気にきた事ありますし、そのまま大ゲンカしました。
その時もその後数えきれない位の人に謝罪しましたね。
こんな事書いてるくらいですから、どれも大事故にはなってないのですが、まー色々ありますね。
何なんでしょうね、この魅力。
レストランをする。
やったことある人しか分からないですよ。多分。
休みない、儲からない、熱い、暑い、従業員すぐ辞める。
でも、最高の仕事です。
僕は食べ物屋の数だけ少なくとも馬鹿な方がいてはるのだと思ってます。
こんな嘘みたいな話、なんぼでもあります。
ちょっと興味持った方。
偶然ですが、従業員募集してます。
我こそは!という方。
謝罪が上手な方。
税務署に親族がいる方。
銀行に捏ねがある方。
UFO見た事ある方。
コックは儲かると勘違いしてる方。
僕の様に料理は人を幸せにできると信じてる方。
その他、いかなる不純な動機でも構いません。
スタッフ募集しております。
試働きもOK.
アルバイトからでもOK.
なんなら社長のポストも借り入れごと譲ります。