芦屋のイタリア料理とイタリアワインのお店

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2011年1月

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出会い

 最近、一般的に中年と呼ばれる年齢に達し、周りに感謝する事が増えました。20代、30代前半のあの爆発的なエネルギーは、すっかり使い果たしましたが、また違うう強さも得てきています。
去年の年末に、見習いが数カ月で去っていきました。
当然、仕事量も増えて大変ですし、毎日鍋も自分で磨いています。
 でも、不思議とすがすがしい気持ちで、日々を過ごせています。そして、ずっと続いている今のスタッフには、より何かを分け与えていきたいと思いますし、心から彼らの人生にエールを送りたいと思います。
 すでに独立した大神君、楠戸君、今いるアンナ、ヒデ、短い間だったけど一緒にやれたマウリ、素晴らしい出会いです。
逆に、当店に数カ月居ただけで、職歴にジラソーレと平気で書く人たち。どっかで気張ってくれる事を願っています。
 
 スタッフとの出会いもそうですが、今まで出会ってきて、僕に多大な影響を与えて下さったマエストロ達。
イルモンドひら井の平井シェフ、エルポニエンテの小西シェフ、イタリアでお世話になったティーナ、ジェンナーロ、振り返るとつくづく素晴らしい人たちに出会ってきたなと思います。
 そしてに両親にも、この年になってやっと心から感謝しています。
 
 こんな事を書くと、なんか杉原は、もうすぐ死ぬんちゃうかと思われるかもしれませんが、実は真逆なんです。
景気も良くないし、体力落ちてきているの実感しますし、見習いは続かないし、奥さん恐いし、大変な事も多いのですが、妙に充実してて幸せを実感できる事が多いのです。
で、この原動力は何かというと、情熱と価値観です。
この情熱と価値観は、持って生まれたものでなく、親と、マエストロ達に植えつけられた物だと感じます。特に情熱の部分は、只ただ僕は、彼らに強烈に憧れていました。
そして思い起こせば、マエストロ達も、誰かに強烈に憧れていたような気がします。
 
なんでも話せる友人にも恵まれています。親友のルーポの森さんなんか親戚化してますし、少しずつ知り合った料理人仲間が日本各地にいます。
同じように、最近付き合いが始まったのが2人の農夫。1人が九州のシルヴィオ。ナポリ人で、本人も料理人。日本で、ナポリ料理をしようと思っても、独特の個性のイタリア野菜が無い。そこで、九州の農家のご協力のもと、ナポリ野菜を作りだしたそうです。
 もう一人が、尼崎の島中さん。専業農家で産まれ育った彼は、そのまま農業の道へ。数年前から、イタリア野菜も作りだし、アーティストの様な感性で料理をするように野菜を作る方です。
この二人の共通点は、僕と同世代、二人とも自ら料理もする、そしてモノづくり精神あふれる職人である事です。
知り合いのレストランを紹介しましょうか?と、もちかけても、今は作るバランスと売るバランスはこれくらいが丁度いいと、売る事より先ず、良い物を作る事を考えています。
どちらの畑にも遊びに行きましたが、子供が自分の秘密基地を案内してくれるがごとく、目を輝かせ熱心に説明してくれました。あー、この方たちの野菜で料理出来るのは、本当に幸せやなーと心から思います。
 
僕が、お客さんと勝負しているように、彼らは料理人と勝負してるなーと感じます。実際野菜が届いた後、翌日とかにどーでしたか?と電話まであります。ここまで来ると、一緒に店やってる気になります。
 
後は、魚屋が2軒。一軒は淡路と徳島の魚専門店。ジラソーレのオープン当初からのお付き合い。このお店との出会いが、その後の当店の方向性を決めたと言っても過言ではありません。一緒にバーベキューしたり、淡路で良く遊びます。
もう一軒の魚屋は、去年からのお付き合いなんですが、当店担当の方が、元淡路島の漁師さんで、これまた色々教えてくれます。この一年でかなり目から鱗が落ちました。
 
もう1軒だけ自慢させてください。東京のお肉屋さんからもらう、極み豚。当店を造った内装屋さんの紹介で知った豚肉で、豚はこれ以外使う気になれないです。特質すべきはサービスの良さ。いかなるカットも、部位も内臓も用意してくれます。
2月にSAGRA DI MAIALE 豚祭りを計画しています。今回も僕のへんてこな注文に完璧に答えてくれました。GRAZIE!
 
と、スタッフは少ないんですが、僕には超すごいパートナーが一杯います。
 

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