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初めてご来店のお客様へ  レストランコンセプト

初めてご来店のお客様へ レストランコンセプト

  〜 お知らせ 〜

 3月1日よりお店のシステムを少し変更致します。

 昼夜ともに瀬戸内ナポリ料理のコース 13200円(税込)サービス料10%をご提供させて頂きます。

2月一杯でお昼のランチコースは終了させて頂きました。 

今後も瀬戸内の魚介類と近郊のお野菜、お肉を顔の見える生産者さん達から仕入れ、漁業、農業の延長線上にある土地の香りがするお料理をご用意いたします。

 前半に瀬戸内海の魚介類をふんだんに使ったお料理が5品でまして、

(前菜というよりメイン級の魚介料理が冷たいもの、熱いもの、煮えたぎった物、汁気がある物など

季節によって異なるタイミングでお出しします)パスタ料理と続き

最後の1品はテーブル単位でお選び頂くシステムです。

(当店ではメインと呼ばず、お肉料理で締めるか、もう一品パスタ系で締めるかになります)

 その後デザートとお茶菓子、食後のお茶という内容です。 内容は月替わりになります。 

品数が多いですが、量の調節はさせて頂きます。 

かなり少食の方のために、最後の一品はテイクアウト対応が出来る物もありますので

お問い合わせ下さい。(テイクアウトのみのご対応はしておりません。) 

コースの所要時間は約3時間〜 

 ●ージラソーレの楽しみ方

オステリア オ ジラソーレの歴史

わたくしシェフの杉原は、日本のイタリア料理店で約6年修行した後、

イタリアのナポリ周辺で5年ほど修行しました。

日本での修行先は1軒だけ。

僕が修業していたころは、関西のイタリア料理店をけん引するお店の1つに数えられていた、西宮にあったリストランテ ぺぺ。

調理師学校時代、修行先を決めないといけませんでしたが、どこで修行したら良いのかなんて全く見当もつきません。

色んなお店に食べに行って色んな物を食べてみたかったけど、初めて食べる物ばっかりじゃどこの料理が良いのか

分からない気がして、どのお店に行ってもカルボナーラばっかり食べるようにしていました。

漫画の美味しんぼ情報で、カルボナーラは難しいらしいと思い込んでいたからです。

ある日出会ったのがリストランテ ペペの平井シェフのカルボナーラです。

ビリビリっと電気が走りました。

これが作れるようになる為だったら、何でも我慢できる!と思い、その場で弟子志願しました。

ペペでの6年間で、普通の人生一生分くらいの色んな我慢をしましたが笑、

最後の時期は厨房の仕事の殆どを任せて頂けるようになり、もっと強烈な理不尽と刺激と知識を求め

イタリア修業に行きたくて堪らなくなりました。

ペペではカルボナーラはもちろん、美味しさとは何か?という事を考える癖をつけて頂いたのが一番の宝です。

そして最初の師匠の平井シェフとは僕が18歳の頃からのお付き合いですが、

今でも頻繁にお会いしますし、時々コラボイベントもします。

師弟関係って良いもんです。

イタリアに修行に行く前に、どうしても農家で働いてみたくなり、3カ月ほど四国の養豚場で住み込みで働きました。

ペペに就職する前、大阪のスペイン料理の巨匠エルポニエンテの小西シェフが

独立前にシェフをしていたお店でアルバイトをしていました。

その後小西シェフは一時四国で開業しており、僕は小西シェフの料理の大ファンで四国までよく食べに行ってました。

養豚場も小西シェフが探してくださったのですが、流石に見つけたけど紹介出来る訳じゃないでと釘を刺されましたが、

イタリアに修行に行くのも僕には何のコネもありませんでした。

いわゆる飛び込みで働かせて下さいってやつです。

こちらの養豚場に人手が足りてるのか、足りてないのか、迷惑かどうかなんて分かりませんが、日本で日本語で日本人に僕の熱意が伝わらないなら、イタリアで片言のイタリア語でイタリア人に僕の熱意なんか伝わるはずがないと思い、

この養豚場にも飛び込みで働かせて(無給で住み込みという条件)下さいと頼みに行きました。

運試しです。

養豚場の御主人はびっくりした顔をしながらも快く迎え入れて下さり、いっそのこと後継いでくれ!と言われました笑

ここで月曜から土曜まで働き、日曜日は小西シェフのお店に皿洗いに行って、山盛りの賄いを食べさせてもらうという

ちょっとしたワーキングホリデーでした。

これで心置きなく日本を旅立てました。

イタリアに着いてからも山あり谷ありでしたが、運よくナポリで最初に働いたお店は5世代続く,

伝統的なナポリ料理を出す家族経営のお店でした。

そのお店はあまり前菜はなく、でも信じられないほど美味しいパスタと、

シンプルながら毎日食べたくなるメインと野菜料理を日替わりで出すお店でした。

毎日パスタ2種とメインは魚か肉か?付け合わせの野菜は何にする?

という非常に限られた選択肢ながら、ほんとにメニューは毎日変わり、冷蔵庫はほんとにいつも空っぽでした。

材料をストックする概念がありません。その日の分仕入れ、その日中に売る。

素材は超新鮮。すべて作り立て、ロスなし。

お客さんは地元の超常連か世界中からの観光客かという、これまた超両極端な客層でした。

なるほど。

何食べても美味しい以上、これはこの店に関わる人、お客さんも働く側もみんなハッピーなシステムだなと思いました。

自分がお店するときは、この店にプラス前菜があれば完璧だと思いました。

その店で2年強お世話になり、全メニュー作れるようになり、お店を移ることになりました。

短期間ながらレストランでなく、お菓子屋さんで働かせてもらいました。

茶色いお菓子ばっかりやのに、なんでこんなに美味しいんやろ。

そしてなんでこんなに作るの難しいんやろ。

お菓子はレシピで作る、出来ると思ってました。

そんなに甘くなかったですね、甘い物作るのって。

滅茶苦茶勉強になりました。

いよいよ高級リストランテです。

今度のお店は当時南イタリア一アヴァンギャルドなシェフと言われてたお店です。

そこのシェフは僕と3歳しか変わらない若いシェフでした。

こんな働くイタリア人いるんや。。。

と思うくらい、シェフ筆頭にめちゃくちゃ働くお店でした。

努力は実るものです。

今では2つ星。イタリア有数のレストランになりました。

そこでも最前線で鍋を振らせて貰い、料理とは、レストランとは、クリエイトとは、ホスピタリティとは、という議論を天才シェフの身近で体験し、時にはその議論にも混ぜて貰い、僕の中にもこの仕事における哲学みたいなものが芽生えました。

自分で店がしたい。

張り裂けそうなくらいそう思うようになり、日本に帰国し、僕のジラソーレを開店しました。

最初からは無理でも、いつかこの素晴らしい経験を全部詰め込んだお店にしたい。

そう思っていました。

2002年に開業してから、一体どれ位の改革やシステムの変更をしたか

数えきれません。

開業当時はしたかった事の10%も出来てませんでした。

少しづつ

少しづつ

2度の移転も経て、少しづつやりたかったお店に近づいています。

また少人数のスタッフで、出来立てのお料理をその場で仕上げていくお店です。

大変申し訳ございませんが、コースはテーブル単位で同じものをご注文頂いております。

そしてコースは事前にご予約をお願いしています。

ナポリ料理の過去、現在、未来土地と料理の結びつき。

日本風ではない日本で作る、兵庫でしか作れない、僕にしか作れないナポリ料理。

それがジラソーレの料理です。

色んなイタリア、色んなナポリがあります。

どうやら多店舗経営とは無縁な人生のようですが、料理人としては色んな表現がしたい。常日頃からそう思っています。

鰯も使えば、フグも使いたい。

粉モンも好きだし、シーズン中はジビエもトリュフも使います。

揚げドーナツも本気だし、手の込んだ1分も形を留めないデザートもレストランならでは。

ナポリでも屋台のホルモンを楽しんだり、王侯貴族になった気分にさせてくれるレストランもあります。

そんな沢山の思いを一度に伝えるのは無理です。

だからお昼と夜で、ガラッと料理を変えます。

お昼も夜もジラソーレだけど、同じじゃない。

同じじゃないけど、伝えたい事はひとつかもしれない。

料理の本質を学んだナポリ。

僕が生まれ育ち、そして今も店を営む兵庫県。

土地との繋がりの表現、

それがイタリア料理だから。

どの時間の、どのジラソーレの料理を召し上がって頂いても、必ずメッセージが込められています。

ご来店頂いてからのお料理の選択肢は、そんなに沢山ある訳ではありません。

ご来店前に、お客様が何を期待してらっしゃるか?

このページをご覧になって、お昼、夜どちらがお客様の好みに合いそうか、どのコースに興味があるかお確かめ下さいませ。

必ず満足度が上がると思います。

予約のススメ

どのコースのお料理でも、スタートは食材です。

食材を選ぶ段階では、お客様の個別の嗜好は知り得ません。

問うのは質です。

もしくはご予約時に頂いたリクエストを全力で準備する。

内臓系は苦手な方が多い。

牡蛎は食べれない方が多い。

料理人として、それは仕入れない理由にはなりません。

ウインクしてくる牡蛎や、挑発してくるホルモンを見れば迷わず買います。

マグロも牛肉も、牡蛎もホルモンもそれぞれメッセージを持っています。

それを聞き取って皆様にお伝えするのが仕事だと思っています。

もちろん、お苦手な物を無理に勧めたりいたしません。

しかし、仕入れと仕込はご来店前に完了しております。

ご来店頂いてからお苦手な物を伺うと、自分の無力さに気付きます。

正直、出来ることが限られます。

ご予約を下さる方は、ご一緒くださる方に今一度、食べれない物がないかお伺い下さいませ。

その後は、それぞれのお客様が個別に当店にご連絡下されば、真摯にご対応させて頂きます。

杉原

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